1型でいこう!

My life with type 1 diabetes.

突発性難聴と血糖管理:入院治療を振り返る

昨年末から年初(12/27~1/2)に入院し治療を受けた突発性難聴は、かなり回復した。左耳が聞こえるようになり、耳鳴りもかなり軽減した。

忘れないうちに備忘録を兼ねて入院中の出来事を記事にまとめる。

 

入院までの経緯はこちら↓

taky-t1-life.hatenablog.com

 

発症の原因(私見

今回の突発性難聴は再発。医師によっては「突発性難聴は再発しない」と頭から断定することがあるが、明らかに2度目の発症。

 

3年前の2020年10月、左耳が突発性難聴になり治療を受けた時、担当した医師に「この病気は再発するのですか?」と尋ねると、「再発はない」と断言した。この時は、自分で症状から突発性難聴と考え、1型で通院している総合病院の主治医に依頼して院内紹介の手続きで耳鼻科を受診した。

そして、今回。同じ総合病院の耳鼻科を受診した際、診察した医師に「3年前の突発性難聴と似た感じがする。突発性難聴の再発は考えられませんか?」と聞くと、即座に「それはない」と否定された。

3年前と今回は別の医師だが、同じS大学の医学部卒で医局も同じ。恐らく、その大学では「突発性難聴は再発しない」と教えているのだろう。

 

突発性難聴が発症する原因は解明されていないが、内耳の血流が関係するとの説が有力。

www.hosp.hyo-med.ac.jp

 

兵庫医科大学病院のHPから引用:

ストレスや過労、睡眠不足、糖尿病などの基礎疾患があると起こりやすいといわれています。

明らかな原因は分かっていませんが、蝸牛(内耳)で音の振動を電気信号に変換し、脳に伝える役割をしている有毛細胞が、何らかの原因で障害されることで起こります。ウイルスや内耳血流障害が、有力な説と考えられています。

 

私の場合、新型コロナに感染した直後(10/26)から左の耳鳴りが始まった。体温が平熱に戻ってもシックデー状態で通常よりも高い血糖値が続いた。血糖値が落ち着いても耳鳴りは改善しないで続き、12/15午後から左耳の聴力がほぼゼロになった。

さらに、12/8(金)の眼科受診で、左眼の眼底に糖尿病網膜症による出血が1つあるとの指摘を受けた。前回(8/23)の受診時には出血がなかったこと、HbA1cは6.5%以下を維持していることから、新型コロナ感染が原因で眼底出血したとしか考えられない。

 

左眼の眼底出血と左耳の突発性難聴という2つの異常が体の近い部位で起き、これらは相互に関係があると推測している。

 

これらの事実から、きっかけは新型コロナの感染、1型糖尿病の基礎疾患を持っていることが災いして、血流に影響を与え、今回の発症になったと考えている。

 

入院中の血糖管理

12/26(火)に、K大学の初診外来を受診した。担当のS医師の勧めに従い、速やかに入院して治療を受けることを決めたが、1型糖尿病の基礎疾患を持っていることが問題に。

自分で1型糖尿病の状態を申告したが、それでは不十分(信憑性がない?)で、1型で通院している病院からの情報提供が必要と言われ、その手続きをした。

1型糖尿病の情報提供書は、T部長が私と面談しながら作成したので、次のことが記載されたはず。

  • 発症から7年経過し、インスリンポンプ使用歴は6年でポンプ操作を熟知している
  • 最新のHbA1cは6.3%、患者自身で血糖管理を行っている
  • 患者の判断でインスリン量を決め、適切な管理が行われている

 

初診翌日の12/27(水)に入院すると、耳鼻科の医師から「自分で勝手にインスリンを射ってはいけない」と言われたが、これは「はい、そうですか」とは言えない。ステロイド治療を受けると、通常よりもインスリンの効きが悪くなり、30~60%増のインスリンが必要で、この対応を行えなければ、激しい高血糖になる。そこで、次のように応じた。

この説明で理解が得られ、完全な管理下に置かれることは免れた。しかし、食事用のインスリン以外の食間で補正ボーラスをするときは、事前に担当の看護師に連絡して許可を得てからインスリン投与をする、という条件がついた。

 

病室のベッド脇に、血糖値が誰でも見られるようにスマホをセットした。

 

入院した日の午後からステロイド治療が始まったが、補正ボーラスは担当の看護師に連絡しないで行った。それが問題視されることは一度もなかった。ただ、何単位のインスリンをボーラスしたかの報告が求められたので、(後付けで)対応した。

 

入院初日に、大きな問題が!

初診時に「入院は7日必要」と言われたので、1/2に退院するつもりでいた。ところが、退院予定が8日後の1/3になっている。これにはびっくり!で、想定外。お正月を家族と過ごしたいので、1/2に帰りたい。

入院が1/3まで必要となっている理由は1型糖尿病ステロイド治療で血糖値に影響が出る。その影響を見極めるために、治療が終わった翌日までの入院が必要、と言われてしまった。

主治医(初診で診察を受けたS医師)に「1/2に退院するには、どうすれば良いか?」を尋ねると、返事は「内分泌内科の専門医の同意が必要」との返事。

 

翌日(12/28)、内分泌内科の糖尿病専門医が病室に来て、昨日決められた血糖管理の手順について、再確認が行われた。

  • これまでの実情を理解したので、基本は本人に任せる
  • 食前のインスリン投与は糖質量で決める
  • 食事の糖質量は栄養管理課から提供する
  • 補正ボーラスが必要な時は、ボーラスする前に担当看護師に連絡する
  • ステロイドは段階的に減らすので、6/7日目は血糖値への影響が少なくなると思うので、注意して欲しい

医師がポンプをチェックしたいと言うので、iPadを渡しGuardian Monitorで血糖値変動、Treatmentを見てもらうと、「これならOK」と言ってくれた。

 

12/29(金)も朝イチで、糖尿病専門医が病室に来て、血糖値変動、Treatmentをチェック。そして、「これなら血糖管理に問題ないので、1/2に退院可能と耳鼻科に伝える」との言葉を聞き、内心で「やったー!」と喜んだ。

 

ステロイド治療

1時間かけて、ステロイドを点滴で静脈に入れる。これが毎日の治療。

ステロイドプレドニン)の量は徐々に減量となる。

  プレドニン
第1日(12/27)  60 mg
第2日(12/28)  60 mg
第3日(12/29)  60 mg
第4日(12/30)  40 mg
第5日(12/31)  40 mg
第6日(1/01)  20 mg
第7日(1/02)  20 mg

 

血糖値変動

血糖値が250mg/dLを超えない、を目指した。

770Gのオートモードを維持するか、あるいはマニュアルモードに切り替えて全て自分でコントロールするか、迷ったが、就寝中にステロイドの影響で血糖値が上がることを想定して、オートモードを使うことにした。

そうは言っても、ステロイドの影響で高血糖になるのをオートモードのオート基礎注入でカバーすることは無理なので、高血糖になるタイミングを予測して、積極的に(大胆に)補正ボーラスを行った。

 

積極的にボーラスすると低血糖のリスクが増えるが、それは補食でカバーできる。

院内のコンビニ(ファミマ)で、補食に最適なものを見つけた。ブドウ糖30gのINゼリー、摂りやすく、血糖値の持ちも良い。就寝中に低血糖になりそうな場合、なった場合、これを適当に1/3、1/2などを摂り、歯磨きせずに、お口ぶくぶくで済ました。

 

ステロイド治療の影響はインスリン効果値(ISF)に現れる。私の場合、通常はインスリン1単位で60mg/dLの血糖値を下げるが、この値が30~40mg/dLくらいに落ちる。そのため、TDD(1日のインスリン送量)が増加する。

 

入院1日目(12/27)

 

入院2日目(12/28)

 

入院3日目(12/29)

 

入院4日目(12/30)

 

入院5日目(12/31)

 

入院6日目(1/01)

 

入院7日目(1/02)

 

7日間のサマリー

 

まとめ

K大学病院の初診でS医師に巡り会えたのが良かった。初診で「突発性難聴」と診断されたので、ステロイド治療を速やかに受けられ、聴力を回復できた。初診時にS医師から「突発性難聴ステロイド治療で聴力が回復するのは1/3。これは早期に治療(発症から1週間以内)した場合の数値。○○さんの場合、日数的にギリギリだが、回復する可能性があるので、すぐに治療を行った方が良い」と勧められ、この説明に従った。

 

大学病院の初診は、医局内で優秀な医師が担当する仕組みになっているようだ。初診にはいろいろな患者を診るので、その診察で必要なら他科に回す等が必要で、スクリーニングの役割も担っている。

総合病院で紹介状を書いて貰う際、医師は「耳鳴りの専門医に診て貰いなさい」と言われたので、K大学の初診予約をするときに、「耳鳴り専門医の予約を取りたい」とリクエストした。ところが、「耳鳴り専門医」と限定すると「予約が取れるのは1/19以降になる」との回答。それまで待てないので、最も早く予約できる初診外来の予約に変更し、12/26に受診できた。

 

770Gのアルゴリズムは、直近6日間のTDDでオート基礎注入のパラメータを決めるようになっている。この仕組みでは、ステロイド治療による高血糖に対応できない。そのため、150mg/dLを超えて、さらに高血糖に向かっているとき、マニュアルモードに切り替えて、大胆にボーラスした。この対応が良かったと思う。

 

一方、退院後、直近6日間のTDDでオート基礎注入のパラメータを決めるという770Gのアルゴリズムが悪影響して、しばらくの間(退院から3~4日間)、低血糖が増えた。入院中(ステロイド治療中)のTDDが高いデータが直近6日間に残っているので、オート基礎注入で通常よりも多いインスリンがベーサルされるから、低血糖になる。

 

780Gになると補正ボーラスを自動で行うようになるが、直近6日間のTDDでパラメートを決めるという考え方は踏襲されていると想定している。770Gはマニュアルとオートの間を容易に行き来できるが、780Gでは、オートで使い続けることが前提になっている。そのため、780Gに移行した場合、今回のようなケースでどのように対応するか、このあたりは課題になる感じている。

 

770G/780Gは汎用ポンプなので、例外的な状況に対応できない。私は、ポンプの機能を理解して、自分の環境にどう合わせるかの工夫が大事と考えている。それ次第で、良くも悪くもなると思っている。

今回の入院は、それを試す機会でもあったと感じている。

緊急入院で年末年始は病室で過ごすことに

12/27から都内の大学病院に入院している。ステロイド治療を7日間受けるので、退院は1/2の予定。

 

 

新型コロナ陽性から始まった

発端は10月下旬に新型コロナ陽性になったこと(10/24夕方に発症、10/25発熱、10/26陽性確定)。新型コロナは比較的軽く済んだが、咳と耳鳴りが続き、とても困った。

私はこれらが新型コロナによるもの(後遺症)と考えているが、耳鳴りについての医師の見解は明確ではない。正確に言えば「新型コロナと耳鳴りの関係は不明」となる。

でも、新型コロナ陽性にならなかったなら耳鳴りが起きなかったはずで、感染が引き金だったことは間違いない。

 

経緯は次の2つの記事に書いている。

taky-t1-life.hatenablog.com

 

taky-t1-life.hatenablog.com

 

11/17の総合病院・耳鼻咽喉科の受診では、直接の治療方法はないが

  1. 漢方薬の服用が効く場合がある
  2. 鍼で改善することがある
  3. 慣れて気にならなくなるのを待つ

との説明だった。


漢方薬が処方され、服用した。しかし、耳鳴りが改善する気配がなく、鍼を試すことにした。

 

2つの鍼灸院で合計5回(11/25〜12/17の間、自宅近くの鍼灸院2回、知人に紹介された鍼灸院3回)の施術を受けた。どちらの鍼灸師も、初回の施術後で耳鳴りが軽減したが、数日すると元に戻り、2回目は効果が無かった。

 

突然の悪化

12/15(金)の午後から、左耳が悪化した。

  • 耳鳴りが激しい
  • 聴力が落ち、音を聞きづらい。そのため、狭い部屋(例えば自動車の車室内)で会話すると、音声が頭に響く
  • 歩くと足がもつれたり、真っ直ぐ歩けない

の症状が出て、段々と進行した。

 

翌週の12/20(水)に総合病院の耳鼻咽喉科を事前予約で受診し、医師に症状を訴えると、医師は熟考後、「耳鳴りの専門医の診察を受けた方が良い」と言うので、私は「どこの病院が良いか教えて欲しい。他の病院で診察を受けるには紹介状が必要」とお願いした。

医師が都内の2つの病院を候補にあげたので、知名度と通院のし易さで、都内の某大学病院にしたいと答え、いつ紹介状をいただけるかを尋ねたら、来週の月曜日と言われた。

それでは年内に受診できなくなるので、何とかして欲しいと食い下がったが・・・・変わらず。

 

12/22(金)の夕方、総合病院から紹介状を用意できたとの連絡が届いたので、早速、受け取りに行った。

 

その大学病院は、Webで初診申し込みを行う仕組みになっている。自宅に戻り、手続きをした。翌日の土曜日に大学病院の事務担当から連絡が来て、内容の確認後、12/26の初診予約が決まった。

 

大学病院の受診

予約時間は

  • 8:40 受付
  • 9:30 診察

だった。待ち時間が少なく、とてもスムーズに進んだ。

 

診察で問診が行われた後、検査を受けた。

検査は

  • ヘッドフォンを使う聴力検査
  • 骨伝導検査

の2種類。

 

検査後、再び診察室に呼ばれ、医師との面談。

医師から「突破性難聴の再発です」と告げられ、とても驚いた。

3年前の10月に左耳が突破性難聴になり入院9日間のステロイド治療を受けたが、そのとき、「この病気の再発はない」と断言された上に、今回の総合病院・耳鼻咽喉科受診時に、医師に対して「突破性難聴の再発は考えられないのか?」と質問したら、「それはない」と即座に否定されたので、「う〜ん?!」という思い。

 

大学病院の医師は「突破性難聴で左耳の聴力が大幅に低下している。これを回復させる治療を行いたい」と明確な説明であった。そして

  • 突破性難聴は稀に再発することがある
  • 新型コロナとの関係は不明
  • ステロイド治療は7日間必要
  • 治療をするのなら1日でも早い方が良い、可能なら今から入院して欲しい
  • 聴力が回復しない場合もある(可能性は3割)
  • 回復しないときは補聴器を使うなど、大対策がある
  • 耳鳴りは軽減する可能性がある
  • めまいは治ると思う

と分かり易い説明で、治療を受けることを決めた。だが、入院に必要なインスリンとポンプの機材を持って来ていないため、翌日の12/27入院と決まった。

 

1型糖尿病への影響

治療はステロイドを点滴で7回(7日間)行う。この影響で、免疫力が低下し、糖尿病患者は必ず高血糖を起こす(インスリンの効きが悪くなる)。そのため、私の現在の1型糖尿病治療情報を大学病院へ提出することが必要で、これが治療を受ける前提となる。

 

大学病院から『情報提供要望書』を受け取り、1型糖尿病で通院している総合病院へ行き、内分泌内科部長と面談して事情を説明した。部長のT先生は、私と質疑しながら要点を書面にまとめてくださった。迅速な対応で、とても感謝している。

 

入院と治療開始

今、12/31の23時過ぎで、もうすぐ今年が終わり、新しい年を迎える。

入院から5日経ち、ステロイド治療が進み、治療の効果が徐々に出ている。

昨日までは、左耳では僅かの音しか聞こえなかったが、今朝から音が聞こえるようになった。まだ、課題はあるが、新年を迎え、希望を感じている。

 

2023.12月の受診結果と合併症(眼)

先週の木曜(12/7)は糖内、金曜(12/8)は眼科を受診。

 

受診内容(糖内)

9月受診のときと同じY先生。聞きたいことがあったので、少し長い診察時間になった。

先生に尋ねたことは

  • 発熱した場合の受診
  • 780Gへの移行

の2つ。

 

10月に発熱(新型コロナ)したとき受診を受け入れて貰えなかったので、今後同様の事態が起きた場合の対応を確認した。

 

770GのHCLアルゴリズムに欠陥があると感じている。困っていることの大半が780Gで改善される(資料で確認済み)ので、速やかに移行したい。今のポンプのソフトをアップデートすれば780Gに切り替わるのだから、容易に移行できる。これらについて話し、対応をお願いした。

 

HbA1cは前回(10/18の人間ドック)から0.2減の6.3で、予想外だった。新型コロナに罹り、シックデーが長引いたので、良くて前回と同じ、あるいはもっと悪いと考えていた(平均グルコース値127と標準偏差41.7は前回の120.9と35.7よりも高い)。

 

眼科医から眼底に出血があるとの指摘を受けた

1型糖尿病の発症前から、白内障のために定期的に眼科を受診している。今回の受診で、「左眼の眼底に糖尿病網膜症による出血が1箇所ある」と言われ、ショック!

眼科医は昨年12月に総合病院で白内障の手術を執刀した医師(昨年末に総合病院を退職して、かかりつけ眼科医院に転職)で、とても信頼している。

 

ヘモグロビンA1cの経緯は、発症1ヵ月後に8.1%が過去最大、この半年後に6%まで下がった。それ以降は概ね6.2~6.5%の範囲で変動している(3年前に突発性難聴ステロイド治療を受けたときに6.7%)ので、こんなことになるとは思いも寄らなかった。

幸い出血は1箇所で、今すぐに悪化したり、視力に影響する訳でもない(視力は矯正で1.5)。でも、これからはもっと注意しないといけない、と考えを新たに。

 

なぜ、こうなったのか振り返ってみた。

前回の眼科受診が8/23で、その時は問題なかったので、3ヵ月半の血糖コントロールに原因があると思う(長期に渡ってジワジワと起きた可能性もある)。

多分、10月26日に新型コロナ陽性になったとき、シークデーが長引き、8日間に渡って高血糖が続いたことが大きく影響した可能性が高い。

 

 

以前から考えていることだが、HbA1cを追求するのはあまり意味がなく、高血糖と血糖スパイクを起こさないことが重要と思う。日々の血糖管理をきちんと行うしかない。

770Gは、血糖値が180を超える場合、オートモードでは対応できない。マニュアルで補正ボーラスするしかない。

これを改善するのは780Gであり、早く780Gへ移行したい。

 

6週間の記録

TIR

 

AGP

 

Weekly success

 

Week to week

 

Hourly stats

 

780GとCGMセンサ(追記あり)

12/12 : 「ガーディアンセンサ(3)・トランスミッタGL3の組み合わせで780Gを使用できる?」についての日本メドトロニックの見解を記事後半に追記

 

昨日(11/27)、メドトロニックは「780Gの販売を開始する」と発表した。

www.medtronic.com

 

 

CGMセンサについて気になることがあるので、簡単にまとめる。

 

780Gの説明書

新しいポンプの説明書はこちら↓から入手できる。

www.medtronic.com

 

内容は

  • はじめてみよう!インスリンポンプ クイックセット版
  • はじめてみよう!インスリンポンプ シルエット版
  • はじめてみよう!リアルタイムCGM
  • はじめてみよう!ハイブリッドクローズドループ
  • はじめてみよう!簡単切り替えガイド
  • ミニメド780G システムユーザガイド(ポンプアップデート用)

これに加え、動画(はじめてみよう!簡単切り替えガイド)がある。

 

現在の770Gユーザはアップデート(ソフトの更新)で780Gへ移行する。これから初めてポンプを使いたい人はどのように780Gが導入するのかは不明(まさか770Gを導入後に780Gはないと思う)。

 

そのため、770Gとの違いを知ることが重要になる。短時間で違いを知りたいのなら、動画(約20分)↓がお勧め。

www.medtronic.com

 

780Gは、770Gに機能を追加(拡張)したものではなく、まったく新しいポンプと考えた方が良いと思う。

というのは、UI(ユーザ・インターフェース)がアイコン形式となり、較正の考え方(較正を行う頻度など)が大きく変わる、オートモードのアルゴリズムが刷新されている、などの大幅な変更(改善)が行われているので。

 

780GのCGMセンサ

日本メドトロニックの説明書では、780Gで利用できるCGMセンサは、ガーディアン4センサ(のみ?)となっている。

はじめてみよう!リアルタイムCGM P.4


海外では、780Gでガーディアンセンサ(3)(770Gで使用しているCGMセンサ)を使えることが正式に発表されている。

例えば、今年の6月に780Gへのアップグレードがスタートした米国では、当初は、780Gでガーディアンセンサ(3)/トランスミッタGL3の組み合わせで使い、その後、ガーディアン4センサに切り替える手順で行われた。

 

日本で780Gとガーディアンセンサ(3)/トランスミッタGL3の組み合わせを発表しないのは、ガーディアンセンサはポンプユーザが米国ほど多くない、2種類のセンサを共存させると混乱を招く恐れがある、メドトロニックのコストを減らすため、と推測。

 

でも、これは別の問題が招く。780Gにアップデートするときに、770Gのセンサが余っているとどうなんだろう?

ほとんどの利用者は、780Gへの移行までに『770G用のセンサをきっちり使い切る』を行うのは無理と思う。これを目指したら、センサトラブルが起きたらお手上げになってしまう。

私は、センサの不良品に当たっても困ることがないように、常に5~6個余分に確保するように管理しているので、この点は気になる。

 

海外では、780Gへの移行時に、余ったガーディアンセンサ(3)を交換してくれるケースもあったようだ(Facebookの記事)。

日本では、病院の判断も絡むかもしれない(センサはポンプ関連のサプライの位置づけで、病院が購入していると思うので)。

 

もっと簡単なのは、780Gで、現在の770Gのセンサの使用を認めるくれること。

実際はこれができるので、ユーザが納得するのであれば、この方法をとれば問題ない。

 

780Gとガーディアンセンサ3の組み合わせ

米国版の説明書は、2種類のCGMセンサとの組み合わせがある。

この出典は以下です。

www.medtronicdiabetes.com

 

「Minimed 780G with the Guardian 4 Sensor System User Guide」のP.59から引用

 

「Minimed 780G with the Guardian Sensor(3) System User Guide」のP.58~59から引用

 

上記のとおり、トランスミッタGL3を使えば、ガーディアンセンサ(3)を780Gで使える。

ただし、新しい較正の機能は有効にならず、現在の770Gと同じになるようだ。

追記(12/12) 

ガーディアンセンサ(3)とトランスミッタGL3の組み合わせで780Gを使用することについて、日本メドトロニックの回答:

日本国内では、ミニメド780Gインスリンポンプはガーディアン4センサとの組み合わせのみが薬事承認を受けており、ガーディアンセンサ3との組み合わせではご使用いただけません。
アメリカのFDAの承認と日本での承認事項は異なり、日本では日本の薬事承認に基づき取り扱う必要があります)
ミニメド780Gの添付文書には以下の通り、記載しております。
 
本ポンプ(ミニメド780G)でセンサ機能を使用する場合は、必ずガーディアン4システム(ガーディアン4センサ:MMT-7040及びガーディアン4トランスミッタ:MMT-7841ZW)を使用すること。ガーディアン3システム(ガーディアンセンサ3:MMT-7020及びGL3トランスミッタ:MMT-7911WW)と併用しないこと[その他の組み合わせは認められておらず、誤ったデータを送受信するおそれがある。]

 

添付文書 4ページ:

上記回答について、「薬事承認を得ていない」は受け入れるしかないが、780G添付文書4ページの「誤ったデータを送受信するおそれがある」との記載は納得できない。

仮に、この記載のとおり、誤ったデータを送受信する危険があるのなら、この組み合わせではポンプが稼働しないように780Gのソフトを変更すべきと思う。

実際は、日本で提供される780Gと海外で提供されている780Gのハードウエアとソフトウエアに違いがないのだから、この組み合わせで問題なく動くはず。

追記終わり

ガーディアン4センサとガーディアンセンサ(3)の違い

FDAアメリカ食品医薬品局)の780GのApproval Application(製品承認ドキュメント)に興味深い記載があるので、引用する。

"The Guardian 4 sensor is physically the same device as the Guardian Sensor (3) approved under PMA P160017."

ガーディアン4センサは、ガーディアンセンサ(3)と物理的に同じデバイスである。

 

下記URL(PDFファイル)のP.14に記載されている。

https://www.accessdata.fda.gov/cdrh_docs/pdf16/P160017S091B.pdf?fbclid=IwAR0GtdamZ0YQIY_568YCkRXeeB2h74S8R7Fh35KTKl2ixD0zUIidpw7JJng_aem_AQZIzghJ05A-6fWDzin4U_ks5smaN9VO6X9iJNwyihzcESk2zUtvZixTezsUzjHeJQA

 

この事実から、ガーディアンセンサ(3)をガーディアン4センサ用のトランスミッタを接続すればOKでは、とのアイデアが浮かぶ。

実際、米国のユーザで、これを試した人が複数して、問題なく使えることがFacebook(Private groupのMedtronic 670G, 770G, 780G Support Group)に記事がPostされている。もちろん、この組み合わせはメドトロニックのサポート外であり、個人の責任。

 

ガーディアン4センサはガーディアン センサ(3)と物理的に同じであれば、780Gで「較正が不要はどういう仕組み?」「ガーディアン4センサの精度は?」との疑問になる。

まだ、ユーザガイドで詳細を理解していないので、正確ではないかもしれないが、私は「較正不要は言い過ぎ」と感じている。

 

冒頭でリンクしたメドトロニックの780G発表に、「1日に3~4回行ってきた定期的な較正を行う必要がなく、血糖測定に伴う穿刺の頻度を減らすことができます。」との記載がある。

また、「はじめてみよう!リアルタイムCGM」では、次の説明が記載されている。

 

要は、「12時間ごとの較正」との条件が無くなった、が正しい解釈のように見える。

 

おまけ

この記事を書き終わってカレンダーを見て気づいた。今日は11月28日、7年前に劇症1型糖尿病と診断された日。早いもので満7年、1型8年生だ。

ポンプ生活も6年を超えた。620Gでポンプを始め1年後に640Gへ変わり、昨年6月に770Gになり、来年は780Gへアップグレードになる。技術の進歩に助けられている。

 

新型コロナの後遺症

新型コロナに感染して発症(10/24)したが、1日(10/25)で高熱は収まった。ところが、4週間ちかく経つのに咳が治らない。さらに、耳鳴り(左耳)も続いている。そのため、昨日(11/17)、通院している総合病院の呼吸器内科と耳鼻咽喉科を受診した。

 

呼吸器内科の受診

自宅近くのクリニックを4回受診したが、咳が治らない。常に咳があるわけではなく、波があり、時々、激しく咳き込む。それが辛い。3回目の受診で胸のレントゲン撮影と聴診器による診察が行われ、間質性肺炎の兆候がなく聴診器でも異常音がないとの診断だった。処方された咳止めを服用してきたが回復しないため、呼吸器内科の専門医の診察を受けることになった。地域医療連携の紹介予約だったので、スムーズに診察が受けられた。

 

医師による問診と診察後、肺機能の検査を受けて欲しいと言われ、呼気一酸化窒素(NO)濃度と肺活量の測定をした。

 

呼気NO濃度測定は肺に炎症が起きているかを判断するための検査。気道に炎症が起きると炎症性サイトカインが分泌され、気道上皮で誘導型一酸化窒素合成酵素(INOS)という一酸化窒素(NO)を作る酵素が増え、大量のNOが産出される。

 

NIOX VERO(ナイオックス ベロ)という測定器で行う簡単な検査。

 

成人健常者の呼気NO濃度の正常値は約15ppb、正常値の上限は約37ppb

私の検査値は44で、気道に炎症があることが分かった。

 

治療は、気道の炎症を抑え気管支を拡張するためのステロイド薬を吸引し、気道の炎症を抑える薬を服用。

ステロイドの吸引が血糖値に影響するかが気になったが、問題なかった。

 

28日分の薬が処方されているので、治るまで数週間がかかると推測している。

 

耳鼻咽喉科の受診

耳鳴りが始まったのが、新型コロナ罹患で高熱になった翌日(10/26)なので、コロナ罹患が影響したと考えている。

医師の診察と聴力の検査を受けた。鼓膜に異常がなく、聴力は3年前に突発性難聴の治療後と同じレベルで悪化していない。耳鳴りが起きた原因は分からない言われた。

 

咳が治れば、耳鳴りが解消するかもしれない、と期待している。

 

対応として

  1. 漢方薬の服用
  2. 鍼で改善する場合がある
  3. 自然に気にならなるのを待つ

の3つがあるとの説明で、漢方薬を服用して、経過を見ることになった。

 

私は比較的まだ軽い方だと思うが、新型コロナに罹って感じたことは、インフルエンザや普通の風邪とは異なる。

ダイエットと血糖コントロール(3)

体重が増え続け68㎏超になって始めたダイエット、2ヵ月ちかくになった。

これまでの経緯はこちら↓

taky-t1-life.hatenablog.com

taky-t1-life.hatenablog.com

 

ダイエット

9/21からの体重の変化。今は65㎏弱で、約3㎏の減量。ダイエットは順調、ベルトの穴の位置で分かるほど腹囲も減っている。

 

10月第4週に新型コロナに罹り、約2日間食欲が無かったため65㎏以下になった。コロナから回復したらリバウンドで元に戻ると心配したが、今のところリバウンドが起きていない。運動を続けているのがプラスになっていると思う。

 

血糖コントロール

10/26が10月の定期通院日だったが、新型コロナ陽性で血液検査を受けられなかった。

前週の10/18に通院している総合病院の健診センターで人間ドックを受けた。この時のHbA1cは6.5%。

直近の3回の数値は、6.2%(8/3) → 6.4%(9/14) → 6.5%(10/18)と増加傾向。過去3年間、概ね6.2~6.4%の範囲で変動しているので、今回の6.5%はダイエットが影響した結果と考えている。

 

食事を減らしたため必然的にTDD(1日のインスリン総量)が減少する。その結果、770Gのオート基礎注入レートが下がり、時間あたりのインスリン注入量が減少して、平均血糖値が上昇する。これがHbA1cが6.5%になった理由であろう。

 

ヘモグロビンA1cは、検査日までの120日間の血糖値変動で決まる(詳細は、記事「ヘモグロビンA1cの信頼度を調べる」を参照)ので、ダイエット開始後の30日間の平均血糖値が上がり、HbA1cが増えた。

 

TDDは、ダイエット開始前と開始後で大きく変化している。

   開始前の28日間(8/24~9/20)   開始後の28日間(9/21~10/18) 
平均糖質量 212.4 g 180.2 g
平均TDD 34.5 u 25.6 u
平均Basal 7.6 u 5.4 u
平均糖質Bolus 26.9 u 20.2 u
平均糖質比 7.9 g/u 8.9 g/u

 

ダイエット前のTDDは平均34.5単位、ダイエット開始後は平均25.6単位で、約26%の減少。

オート基礎注入でカバーされる基礎(平均Basal)は、ダイエット前が7.6単位/日、ダイエット開始後は5.4単位/日と29%の減少。これは、オート基礎で注入されるインスリンが減り、平均血糖値が増加した原因である。

平均糖質比が7.9g/uから8.9g/uに約13%増えているのは、補正ボーラスが少なかったこと理由と思う。

 

まとめ

ダイエットを優先するかHbA1cを重視するか、の二者択一的な考えもあるが、私は、元々、HbA1cをそれほど気にせず、『日々の血糖管理で高血糖を減らし低血糖を避ける』を中心に置いている。

770Gになってから、血糖コントロールをオートモードに委ねる割合が増え、QOLが向上した。ダイエットと血糖コントロールを両立させるために『オートモードに依存しない』に変更することが解決策かもしれないが、そこまでする気はない。

QOLの維持も大事なので、オートモードを使いながら高血糖を減らす工夫(高血糖になるアラームが出たら早めに見込みで補正ボーラスする等)を行うようにしたい。

 

また、オート基礎注入のインスリン量を増やすために、AIT(残存インスリン時間)を短くする方法がある。今はAITを2時間30分に設定している。これを2時間15分に変更して効果を確認する予定。

運転中の血糖値モニターと新型コロナの振り返り

新型コロナから回復したので、車で都心まで買い物に行ってきた。

 

ギャッベペルシャ座布団)

ペルシャ絨毯のギャッベを買ってきた。ギャッベとは、ペルシア語で「ざっくりとした」という意味で、英語の"rough"に近い言葉とのこと。イラン南西部のザクロス山脈一帯に住む遊牧民によって織られる「毛足の長い絨毯」を指している。

 

居間でソファを使っていたが、ソファは姿勢に悪く腰の負担が大きいため、使用を止めて木製の椅子に替えた。座面が木で冷たく、これからの寒さでお尻が冷える。そこでマットのような物を敷きたいと考え探していた。2週間前、デパートの家具売り場で、日本橋室町三丁目交差点近くにある「ペルシャジャパン」のショールームを紹介され、早速訪れ実物を見て購入を決めた。ただ、そのショールームは展示のみで購入できない。取引はデパートになるとのことで、気に入った柄のギャッベをデパートに送ってもらった。

 

明日まで「ペルシャ絨毯フェア」が開催されているので、値段もかなり割り引いてくれた。

なかなか良い感じ。

 

運転中の血糖値モニター

車の運転中、常に血糖値を把握できるようにしている。

スマートウォッチも使っているが、運転中は血糖値変動が常に視野に入る方が便利なので、スマホを常時表示モードにして運転席脇に置いている。

今日もこれに助けられた。デパートのペルシャ絨毯売り場で、イラン紅茶とお菓子(アボガドのチーズケーキなど)の接待を受けた。運転して帰るのでノーインスリンで食べたが、帰りの運転中に血糖値が上がりだしたので、控え目にボーラスした(帰宅時118mg/dL)。

 

以前はM5Stackを使っていたが、細かい設定ができない、設定の変更はパソコンで行う必要があるなどの使い勝手が悪いこととデバイスが不調なため、スマホに切り替えた。

 

使用しているのはAndroidスマホSharpAquos Sense 3 Basic、2021年1月に中古スマホショップで購入)、アプリはGoogle chromeでNightscoutの画面を表示している。

アプリは、Medtronic標準のケアリンク・コネクトでも同様にできる。その場合は使用できるスマホが限定される。なお、iPhoneなら、設定で常時表示が可能。

 

Androidスマホは標準では常時表示に設定できないが、開発者オプションで「スリープモードにしない」を選択すると、充電中は画面をオンにできる。車のUSB端子に接続して使用している。

手順(Android 9以降)は

  • 「設定」→「デバイス情報」を選択する
  • 「ビルド番号」をタップする
  • 「開発者向けオプション」を有効にする
  • 「スリープモードにしない」を選択する

で設定する。

詳しくは以下。

www.android.com

 

新型コロナを振り返る

発症したのが10/24(火)、高熱は翌日の10/25(水)の1日のみ、完全に平熱に戻ったのが10/28(土)。平熱に戻った後も血糖値が高い状態が続き、通常よりも2~3割増のインスリンが必要だった。シックデー状態を脱したのは11/1(水)で7日間も続き、長かった。

 

新型コロナ特有の後遺症は無いが、一つ問題がある。発症直後から耳鳴りが起き、今も治らない。「ザァー」との音が左耳の中で鳴っている。3年前に左耳が突発性難聴になったが、そのときと同じ左耳。

突発性難聴ステロイド治療をしたときに若干の耳鳴りが残り、退院後もしばらく続いた。そのときと同じ感じで、それが再発した感じ。聴力は落ちてはいないようなので、多分、耳鼻科にかかっても治らないような気がする。

新型コロナ陽性と2023.10月の受診

感染しないように注意していたが、とうとう新型コロナに罹ってしまった。まだ、咳が残っているが、この1週間の出来事を備忘録としてまとめる。

 

新型コロナ陽性

新型コロナ感染(10/22)

日曜日(10/22)に感染したのだろうと思う。発症日からの逆算と自分の行動履歴とも符号する。

先週の日曜に用事があって都内にでかけた。外出時は必ずマスク(KF94)を着用している。マスクを外したのは、昼前にカフェでケーキを食べたとき、15時過ぎに遅い昼食を食べたときの2回。恐らく、昼食の中華レストランで感染した可能性が高いと思う。ただ、電車内もノーマスクの人が半数以上いるので、換気が不十分な車内で感染したかもしれない。

帰宅したら、必ず鼻うがいをするようにしているが、これでは防げなかった。

 

発症1日目(10/24)

2日後の火曜(10/24)の午後から体調が悪化して怠い状態になった。

  • 夜、体温37.5度
  • 念のためストックしていたカロナール200mg を2錠服用

 

発症2日目(10/25)

一日中、高熱が続いた。

  • 起床後の体温38.8度 → カロナール200mg×2錠を服用
  • 新型コロナの抗原検査キット → 結果は陰性
  • 高熱(39度前後)のため1型で通院している総合病院に電話し、診察して貰えるか尋ねたが、街のクリニック(発熱外来)を受診して欲しいと言われ断られた
  • 以前(1型発症前)のかかりつけ医は水曜休診のため受診できない。消化の良い物を食べ、1日寝て過ごした
  • 痰(黄緑色)がでて、咳もでる
  • 夕方(18:25)、体温39.3度でピークを記録
  • 夕食後、カロナール200mg×2錠を服用後、体温は38.2度に下がった

 

発症3日目(10/26)

熱が下がってきた。この日は1型の通院日。

  • 起床時の体温は38.2度 → カロナール200mg×2錠を服用後、36度台に下がった
  • 1型の通院日なので総合病院に電話。自己検査では陰性なので受診可能かを尋ねると「直前まで熱が高かったのだから新型コロナの可能性がある。来院するなら発熱外来を受診して新型コロナの陰性証明が必要」との返答
  • 発熱外来を受診 → 抗原検査で新型コロナ陽性、インフルエンザ陰性。クリニックの院長から「抗ウイルス薬は効くか効かないか分からないので当院では処方しない。必要なら、1型の主治医に相談してください」と告げられた。
  • 処方:解熱剤(カロナール)、アンブロキソール(痰の切れを改善)
  • 新型コロナ陽性となったので、1型糖尿病は代理受診に変更。インスリン製剤とポンプの消耗品はストックが十分にあるので受診しなくても問題ないが、新型コロナの抗ウイルス薬の処方を期待した。でも、主治医の判断は「処方不要」だった(恐らく、ほぼ平熱に下がったことが理由?)
    (下図は、BS-TBS 報道1930 2022年8月23日放送から引用) 
  • 痰(緑色)が続く、咳の続く
  • 体温は36度台後半で、平熱よりもやや高い

 

発症4日目(10/27)
  • 起床時の体温は36.7度
  • 咳が続く(咳のし過ぎで胸の筋肉が痛い)
  • 痰はほぼ出なくなった
  • 体温のピーク36.9度、就寝前36.3度

 

発症5日目(10/28)
  • 体温は平熱に戻った(起床時36.5度、就寝前36.5度)
  • 咳が続く
  • 気分は8割くらいに回復

 

発症6日目(10/29)
  • 起床時の体温36.3度
  • 咳は少し軽減したが、続いている
  • 就寝前の体温36.5度

 

発症7日目(10/30)
  • 起床時の体温36.1度
  • 激しい咳が不定期で起きる(就寝中の咳が酷く、眠れない)
  • 発熱外来を受診し、咳止めの処方を受ける
  • 就寝前の体温36.4度

 

血糖コントロール

発症2日目までは血糖値が高くなかったが、3日目からシックデーの高血糖になった。発熱による体力の低下などが原因で、高血糖になるのだろうと想像。

体調が悪い間は何もしたくないので、基本はオートモードに任せていたが、血糖値が高いと簡単に下がらない。そのため、高ければ思い切った量のインスリンを追加ボーラスした。それでも容易に下がらなかった。低血糖の頻度は大幅に減った。

 

発症3日目(10/26)

朝食後に325mg/dLの高血糖。9単位を追加ボーラスして、昼食前にやっと156に下がった。

 

発症4日目(10/27)

朝食後294mg/dLまで上がった。11単位を追加して220mg/dLになった。

 

発症4日目(10/28)

センサ再使用。朝食後のピークは250mg/dLで落ち着いてきた感じ。4単位の追加ボーラスで、昼食前は95mg/dL。

 

感想

高熱は1日のみで、想像していたよりも症状が軽かった。理由は

  • 感染する3週間前にワクチン接種した
  • 「鼻うがい」の効果

と思う。

 

鼻うがいは、後遺症外来で有名な渋谷ヒラハタクリニックの平畑光一先生が勧めている(詳細は下記URL)。

ni.longcovid.jp

 

咽頭でウイルスが増殖するので、頻繁に鼻うがいすることでそれを洗い流すことができる。

感染前は朝夕の2回、新型コロナが陽性中は1日に4~5回の鼻うがいをした。

 

器具は、NeilMedのサイナスリンスを使用している。

https://www.yodobashi.com/maker/0000036506/

 

6週間の記録

TIR

 

AGP

 

Weekly success

 

Week to week

 

Hourly stats

 

ダイエットと血糖コントロール(2)

ダイエットを始めて4週間が経ったので、これまでの結果などをまとめる(記事「ダイエットと血糖コントロール」の続き)。

 

4週間の結果

68.2㎏(9/21)と68.4㎏(9/22)のピークからスタートしたので約2.5㎏の減量。お腹周りは約4㎝のマイナス(まだメタボ状態)。

努力した結果が数字に表れるとうれしいし、モチベーションになる。

 

ダイエットは

  • 食べる量を減らる
  • 毎日必ず運動をする

の2つが基本。

 

ダイエット前の4週間とダイエット中の4週間の炭水化物(補食を含む)とTDD(1日のインスリン総量)を比べる。

  炭水化物 TDD

8/24~9/20の1日平均

(ダイエット前)

212g 34.5u

9/21~10/18の1日平均

(ダイエット中)

180g 25.6u

変化量

-32g

(-15%)

-9.1u

(-26%)

 

1日あたり炭水化物摂取量は-15%、TDDは-26%。食べる量を減らしたので、必要なインスリンは減るが、炭水化物と同じ割合で減るのではなく、それ以上の割合で減っている。この事実はとても興味深い。

糖質比を変えていないので、炭水化物の減少に比べてインスリンの減少割合が大きいのは高血糖が減ったからだと思う。その一因は、食べる量が減ればカーボカウントの誤差が小さいことだろうと考えている。

 

血糖コントロールへの影響

770Gのオートモードは前日までの6日間のTDD(1日のインスリン総量)を基に当日のオート基礎のパラメータが決まるアルゴリズムになっている。そのため、ダイエットで食べる量を減らせばTDDが減少してオート注入されるインスリンのレートが落ち、オートモードの効きが悪くなる。

 

実際、オート基礎注入レートが影響を受け、高血糖からの回復に時間がかかるようになった。それを防ぐために、グルコース値が180を超える場合、積極的に追加ボーラスしてカバーしている。

 

下図は今日(10/19)の血糖値変動。朝食後の血糖値は180を超えなかったのでオートモードに任せっきりにした。14時ころになって、やっと100以下に下がった。

午前11:30から12:30の1時間でオート基礎注入されたインスリンは0.5単位に過ぎない。ダイエット前は1時間に1単位くらいのインスリンが注入されているので5割の減少で、これがオートモードの効きが悪くなった原因。

これは、食べる量を減らしたことがオート基礎注入レートに影響してオート効果が悪化する現象で、770Gのアルゴリズムの欠陥と感じている。

 

770Gは670Gと同じアルゴリズムが採用されている。670Gは6年ほど前に欧米で提供開始されたポンプ(日本では提供されていない)で、古いHCLアルゴリズム。欧米では、670Gユーザーを770Gに移行させ、その後ソフトウエアの更新(約2時間の更新作業)で780Gにアップグレードするステップで導入が行われている。そのため、HCL(ハイブリッド・クローズド・コントロール)から見れば、770Gは過度的なポンプであり、780Gが本命。

日本での780Gへのアップグレードは、一部の病院で年末から年初に始まるようなので、来年春から夏ころには780Gにアップグレードでき、今起きている問題が解消されると期待している。

 

TIRと平均グルコース値をダイエットの前後で比較。

ダイエット前

 

ダイエット中

 

各4週間の主要な指標をまとめる。

  グルコース SD TIR

8/24~9/20(ダイエット前)

123.7 mg/dL 38.5 87.3 %

9/21~10/18(ダイエット中)

120.7 mg/dL 34.7 89.9 %

 

炭水化物の摂取量を減らすと、高血糖が起きる頻度が少なくなる。これが平均グルコース値を下げている理由と思う。

 

毎日の運動

運動は有酸素運動(ウォーキング)と筋トレ。

ウォーキングの目標は1日6000歩(以前は1万歩を目標にしていたが、整形外科医から歩き過ぎも良くないとのアドバイスで変更)。

6000歩の内容は日によってマチマチ。基本は、50分歩くと6000歩で、まとめて歩くときは、5分間の早足で体に負荷をかけた後次の5分間はゆっくり歩くを1セットとして、5回繰り返す。

自宅から駅まで歩くと20分かかるので2セット行う。エレベータ・エスカレータを避け階段を使うようにしている。

 

ダイエットの当初はウォーキングのみだったが、腹囲を減らすには筋トレが必要と気づき、毎日20分の筋トレを行っている。

 

まとめ

体が軽くなって動きやすくなった。生活の質が改善されてプラスが多い。

このペースを維持して、目標達成を目指したい。焦らずに、ときどき自分へのご褒美に美味しいものを食べ、63㎏を目指すためにダイエットを続けていこうと思う。

私のセンサ使用法(センサの安定化など)

私はセンサを再使用している。当初は医療費を減らすことが目的だったが、今は次の2つが主目的。

  • 再使用時の方がセンサが安定する
  • センサ交換によるトラブルを減らす

これらについての私の考え(観察)をまとめる。

センサの最初の7日間を1クールと呼び、再使用時の次の7日間を2クールとして、述べる。

なお、装着部位、使い方(センサのケア)、較正の仕方などでセンサが影響を受けるので、ここに書くことはあくまでも『私個人の見解』です。

 

センサの初期化による影響

センサ初期化の影響が、新しいセンサの場合と再使用時の場合で異なる。具体的には、初期化後にセンサ読み取り値(ISIG値)が定常状態になるまでの時間が、1クールは長く、2クールは短い。

 

トランスミッタをセンサに接続すると、センサの初期化が始まる。これは、フィラメントに負荷をかけ、塗布されている酵素を間質液に馴染ませ、血糖値の代替指標である間質液の値を電流値(nA ナノアンペア)として読み取れるようにしている。

 

そのため、新しいセンサの使用開始直後は、センサ読み取り値(ISIG値)が安定しないことが多い。

 

下図は、10/7 8:42に「センサ準備開始」のアラーム表示直後のISIG値。8:46の「202.78」はフィラメントに負荷をかける初期化直後の値で、それに続く括弧付きの数値:(324.96)、(434.03)、(32.31)は初期化によるノイズ。

 

この結果、ISIG値が高い状態が続き、半日ほど経つと定常状態に落ち着く。

下図は、初回から9回目の各較正後のISIG値とグルコース値の関係をプロットしたグラフ。青の線は、定常状態のISIG値とグルコース値の関係で、リニア(線形の関係)に変化する。⑥(初回較正から22時間後)~⑩(初回較正から46時間後)はは、ほぼ青の線上にある。

 

センサ初期化による影響が1クールでは長い時間(半日くらい?)続き、これがセンサ使用の初日にポンプのグルコース値が安定しない要因の一つ。

 

センサ再使用時(2クール)でも、ポンプは『新しいセンサ』として処理するので、1クールと同様の初期化が行われるが、1クールとは異なる数値になる。

 

上記の10/7に使用開始したセンサが7日間の使用後、再使用した。下図は、10/14 8:22に「センサ準備開始」のアラーム表示直後(初期化直後)からのISIG値。

 

このケースのISIG値とグルコースの関係のグラフで、初回の較正から6時間ほどで定常状態になった。④(初回較正から11時間後)~⑩(初回較正から48時間後)は、青い線上に並び、ISIG値とグルコース値がきちんと比例関係にある。2クール目は1クールのときと比べ、ISIG値とグルコース値の比例関係が揃っている。これは、1クールよりも安定していることを示している。

1クール目は、12~24時間ほど安定しないが、2クール目では半日くらいで安定する。そのため、再使用時の方が使い易いと感じている。

 

1クール目の不安定な時間帯では、血糖値が低いとき、高いときを選び、4~5回の較正を行うようにしている。翌日(2日目)はセンサが定常状態になっているので、必ず血糖値が高いときと低いときを選び(血糖値の山と谷)較正し、ISIG値とグルコース値の関係を確立させるようにしている。

 

2クールでは、初日からセンサが安定するので、較正が楽になる(初日は3~4回の較正を行うようにしている)。

 

1クールと2クール共に、2日目以降は、1日に較正を3回行うのが、私のルーチン。

センサの不良率

センサ交換時、新しいセンサが問題なく動くかどうかが気になる。そのため、機嫌良く使えているセンサを再使用する方がリスクが少ないと考えている。

 

1年4ヵ月で770Gのセンサを51個使ったが、その中の10個は正常に使えず補償交換となった。割合は約20%。予想以上に多い。

 

トラブルの内容は

  • 較正間隔12時間を待たずに突然「要較正」となり、ISIG値が不安定
  • ISIG履歴にISIG値が記録されない(当然、グルコース値の表示もない)
  • 「要センサ交換」のアラートが表示された
  • 実測からの乖離が大きい
  • 較正時に次回の較正は12時間後と表示されたにもかかわらず、数時間後に較正期限が6時間後に変更され、この変更が続いた。ISIG値も不安定
  • トランスミッタを接続したとき、LEDが点滅しない(ポンプに「センサ接続」のアラートも表示されない)

と多岐にわたる。

不良品の割合が20%は、1箱に5個入っているセンサのうち1個不良品があることになるが、実際はロットによる偏在があるので、そうはならない。上記の不良品をロットで見ると、5個は異なるロット、他の5個は2つのロットに集中していた。

 

620G/640Gのエンライトセンサではどうだったか、比較のために同様の集計をした。

約5年間で190個使用し、不良品として補償交換になったのは9個で割合は10%。

 

770Gのガーディアンセンサ3は、エンライトセンサの倍の不良品があるが、これは製品の品質が劣化したためではなく、770GのHCLアルゴリズムがセンサに求める精度を厳しくしていることが背景と思う。オートモードはインスリンの自動注入をセンサのグルコース値に基づいて行うため、常にセンサの状態がモニターされ、状況に応じて『センサ更新中』『要センサ交換』などのアラートを出す仕組みになっている。

 

センサ使用の実績

770Gで40個のガーディアンセンサ3を再使用した。センサあたりの使用日数は平均11日、最長14日。

 

センサは3クール使用できる可能性があるが、私は2クールを限度にしている。2クールの途中でセンサの感度が低下(劣化)することもあるので、定期的にISIG履歴を確認して、数値変化に異常を感じたらセンサを交換するようにしている。

 

皮膚への影響

センサは上腕裏に装着している。左右の腕を交互に使っているが、2クール使用すると皮膚への負担が大きい。そのため、ベリッとセンサを剥がすと皮膚にダメージを与え、テープ跡がミミズ腫れになった。それを避けるため、3Mのキャビロン(剥離剤)を使い、そうっと剥がすようにしている。

さらに、センサを剥がした後、皮膚のダメージを回復させるために、皮膚科で処方してもらったステロイド剤(アンテベート軟膏)を塗っている。