1型でいこう!

My life with type 1 diabetes.

ダイエットと血糖コントロール

年初から体重が増え続け、困っている。

15年前(2008年9月)に体重が69㎏になり、「これはマズい」と考え、食事内容を見直し、毎日、途中の乗換駅で降りて2駅(約3㎞)歩き、ダイエットに取り組んだ。3ヵ月後の年末に65㎏、翌年3月末に63㎏に戻した。

この時の経験から今回もなんとかなるという思いがあるが、今は1型ダイアベティスを持っているので、ハードルが高い。

 

体重の変化

自分のベスト体重は63㎏。1型発症まではこれを維持していた。2016年11月末に発症し退院後は57㎏、6㎏も痩せた。

その後

  • 2017年 57~58㎏
  • 2018年 56→61㎏
  • 2019年 62→65→63㎏
  • 2020年 63→62㎏
  • 2021年 62→63→64㎏
  • 2022年 64→65→64㎏

と変動。2019年夏に65㎏に増えたので、ダイエットして63㎏に戻した。


それ以降、ほぼ目標範囲を維持してきた。

 

昨年後半からジワジワと増え始め、今年はとても酷い状況に。7月から続く暑さで運動していない(できない)ことも影響している。

 

先週初めに68㎏超を記録し、「これはダメだ!」と危機感を覚え、重い腰を上げざるをえないところに追い込まれた。

 

ダイエットをスタート

体重を減らすには

  • 食べる量を減らす
  • 運動する

の2つが基本、でも継続が難しい。今回は非常事態!!

 

先週の木曜(9/21)から、食事を2.5食にした。2.5食とは、朝と夕は量を少な目にしてきちんと食べる、昼は軽い食事(クッキーと牛乳など)またはスキップする。昼食を食べないときは、3時にコーヒーを飲みながらクッキーなどを食べるようにしている。

 

もう一つ重要なことは、低血糖時の補食を減らすこと。これも体重増の大きな原因になっているはず。そのためには血糖コントロールがより大事になる。

 

運動は、有酸素運動(ウォーキング、軽い体操など)を続けている。

 

1週間実行した結果、約2㎏減量できた。まだ1週間なので、これで喜ぶのは早いが・・・

 

補食について

今年の夏が酷暑だったので、補食にアイスクリームを食べていた。寝る前に血糖値が低いときも、アイスを食べて血糖値を上げていた。この生活が悪影響していたと思う。

 

補食にアイスクリームを食べるのを止め、日中はブドウ糖/角砂糖を摂るように変えた(状況によってクッキーを食べることも)。ブドウ糖/角砂糖は血糖値の持ちが悪く、すぐに下がってしまう。でも、カロリーが少ないので、ブドウ糖あるいは角砂糖を使っている。

 

眠前に補食しないように気をつけている。

そのために、21~22時ころに、ポンプのオート基礎注入の状況(ピンクの)をチェックし、グルコース値が140mg/dL前後であれば『一時目標』をセットして、オート基礎注入を抑えるようにしている。この操作で、24時ころに150~160mg/dLに上がるので補食を避けられる。就寝中はオートモードが働いて、起床時の血糖値が100mg/dL前後に落ち着く。

 

糖質量とインスリンの変化

ダイエットを始める前と後の1週間を比較する。

  9/14~9/20 9/21~9/27
  糖質量 インスリン総量 糖質量 インスリン総量
木曜 203g 29.28u 171g 20.90u
金曜 251g 41.05u 196g 26.70u
土曜 217g 38.93u 281g 36.18u
日曜 152g 29.25u 183g 24.05u
月曜 193g 38.78u 129g 18.68u
火曜 151g 24.13u 181g 27.83u
水曜 213g 36.03u 175g 36.03u
平均 197g 33.92u 188g 27.19u
糖質比 5.81g/u 6.91g/u

 

食べる量を減らしたのでインスリンも減っているが、興味深いのは糖質1gに必要なインスリン単位が減少したこと。ダイエット開始前はインスリン1単位で5.81gの糖質をカバーしていたものが、ダイエット中は6.91gに変わっている。なお、このインスリン総量には基礎インスリン(5~6単位)が含まれているので、この基礎相当のインスリンを5単位と想定し除外すると、インスリン1単位でカバーできる糖質はダイエット前が6.8g、ダイエット中が8.5gで、差が大きい。

 

血糖値の変化

食べる量(糖質量)を減らしたことで、血糖値の変動幅が小さくなった。

 

ダイエット前の1週間

 

ダイエット中の1週間

 

平均グルコース値を比較すると、この違いがはっきり分かる。

  • 平均SG値:123.9mg/dL、標準偏差:37.6(ダイエット前)
  • 平均SG値:117.2mg/dL、標準偏差:35.6(ダイエット中)

 

 

高血糖になる頻度が減ったため、補正ボーラスする回数が減り、オートモードのみで血糖コントールできる割合が増えた。さらに、低血糖になる頻度も減ったので、補食する回数も減少した。

良いことずくめのように見えるが、デメリットもある。

 

オートモードへの影響

オートモードでは前日までの直近6日間のTDD(1日のインスリン総量)から当日のオート注入に必要なパラメートを決めるアルゴリズムになっている(午前0時に自動計算される)。

 

そのため、ダイエットして食べる量を減らせば必然的にTDDが減少する。その結果、オートモードで自動注入されるインスリンが減り、高血糖からゆっくり回復する(血糖値が高めに維持される)。言い換えると、オートモードの効きが悪くなる。

 

例えば、ダイエット前の9/18の15~16時の1時間にオートモードで注入されたインスリンは合計1.0単位だった(ケアリンクのCSVファイルから集計)。この時の最大注入レートは0.10単位。

 

ダイエットを開始した9/21から6日目の9/26の15~16時の1時間にオート基礎で注入された合計インスリンは0.775単位(最大注入レートは0.075単位)で約22%も減少している。

 

これがダイエットでオートモードの効きが悪くなる原因。9/18と9/26の午後のグルコース変動の比較で分かるように、9/26は血糖値の低下に時間がかかっている。同時に、これが補食を減らすことにつながっていると思う。

 

オート注入のレートが減少するので、200を超えるような高血糖時は、オートモードに任せずに、マニュアルでボーラスするようにしている。こうすることで、オートモードの効きが悪くなるデメリットをカバーする。

 

目標

ベスト体重の63㎏を目指しているが、1型ダイアベティスのため半年で達成するのは無理と思う。ときどき、自分にご褒美をあげながら(美味しいものを食べる)、来年中頃に実現できれば良いなと考えている。