1型でいこう!

My life with type 1 diabetes.

ポンプを使用した約7ヶ月を振り返る

ポンプ/SAPを使い始めて7ヶ月を超えました。この間に、いろいろなトラブルを経験し、機能や利用方法の気づきがありました。ちょっと大げさな言い方ですが、インスリンが完全に枯渇している私にとって、今、ポンプは自分の体の一部です。

 

   f:id:taky5566:20180116213615j:plain

 

この1ヶ月、ポンプの効果で、(細かな波はありますが)血糖値は安定しています。でも、振り返ると、少し遠回りしたかな、との思いもあります。何が最大のネックだったかと言えば、①ポンプについての使い方のコツ(実践的な考慮点)と、②何を・どのように・自分の体〔血糖値変動など〕に合わせるかのアプローチ方法の情報が不足し、ポンプを十分に使い熟すのことに時間がかかりました。

 

反省を込めて、自分の足跡を振り返ります。

 

ポンプの導入当日に教えられたことは、ポンプの導入と導入時に必要な情報に書きました。この時に渡された資料は、

  • はじめてみよう! インスリンポンプ
  • はじめてみよう! パーソナルCGM
  • ミニメド620G システムユーザガイド
  • 簡単な補足資料が2~3種類

です。これらの資料を読み、理解しましたが、

  • CGMセンサの装着失敗
  • チューブに気泡が発生
  • CGMの較正でうまくいかない(較正できない、較正してもSMBGとのズレが大きい等)
  • インスリンが注入されず、高血糖になる

などが起きました。これらの原因の大半は、使い方の問題であり、回避する術が説明書に記載されていません(記載があっても説明が不十分)。これらに加え、

  • CGMセンサのトラブル(製品上の問題と思う)
  • ポンプ本体の故障

がありました。

 

患者から見れば、ポンプが機能どおりに使えるのは当然のことですが、問題を解決することに多大な労力と努力が必要なことは煩わしいと思います。まあ、先進的な物を使い熟すためのコストなのでしょう。私は、スマホ(ポンプ)とガラケー(ペンの使用)の違いと似ていると考えています。ガラケーに比べ、スマホは便利ですが、使い方を知る必要があるし、トラブルが起きる可能性も高い。単に、電話とメールの機能だけが必要であれば、スマホを使わずに、ガラケーでOKです。

 

何を・どのように・自分の体〔血糖値変動など〕に合わせるかのアプローチ方法は、

  • 基礎レートの調整により、自分の血糖値の変動に合わせる
  • ボーラスするタイミングを経験から学ぶ

です。

 

基礎レートは、食事を摂らない時の血糖値がフラットになるように調整します。これが出来ていることが、ポンプを使う上で、とても重要です。これを実現できることが、ポンプを使う最大のメリットと思います。食事とは関係しない血糖値変動があることを、初めて気がついたのは、昨年の10月でした。これについて、ここで記事に書きました。でも、この時は、基礎レートを調整することまで思いが及ばず、実際に基礎レートの調整を行ったのは、今年の2月です。これについて、

  • 起床後の血糖値上昇を改善したい → ここ
  • 基礎の調整を行う → ここ
  • 絶食テストで基礎の調整を確認する → ここ
  • 基礎の調整が完了した → ここ

 で記事にしています。

 

ボーラスするタイミングは、インスリンの打ち方で血糖値上昇を抑える に書きました.。これ以外に、カーボカウントとインスリンが常にバランスしているわけではなく、バランスしないことの方が多いのが現実です。これは、食事に含まれる炭水化物量を正確に把握するのは不可能なことが一番の理由です。また神経質にカーボカウントするのは、無意味と思い、適当にカウントしていることもあります。そのため、心持ち少な目にカーボカウントしています。この結果、食後2~3時間の血糖値により、追加ボーラスが必要になることが、時々あります。

 

これらの一連の取り組みで、手が震えたり冷や汗をかくような低血糖が起きることが無くなりました。食後の血糖値も、高い時で220~230くらいに収まっています。