1型でいこう!

My life with type 1 diabetes.

770Gでセンサ使用開始初日にグルコース値が不安定になる問題

770Gのガーディアンセンサ3でも、640Gのエンライトセンサの場合と同様に、センサ使用開始直後にセンサ読み取り値(ISIG値)が安定せず、較正しても実測値から大きく乖離することがある(較正許容範囲外のエラーで較正できないこともある)。これはCGMセンサのフィラメント(電極)が間質液に馴染んでないために起きる(他の原因で起きることもある)。

私は、640G使用時に幾つかのルートで知った方法と海外Facebookから得た情報で、この問題の対策を行っている。この方法が効果的で、770Gの使用開始時から安定してセンサを使用できている。

 

センサを半日前に留置(Cold Marinate)

使用直前にセンサを留置した場合、センサのフィラメント(電極)が間質液に馴染んでいないため、読み取り値(ISIG値)が極めて低い値になることがある。そのような状態になると、較正してもグルコース値が実測から大きく乖離して、実際は高血糖なのにポンプに表示されるグルコース値が低く、”何のためのSAP?”となる。

 

海外でMarinateと呼ばれている方法で、センサを半日くらい前に留置することで、この問題を避けることができる("Marinate"は料理のマリネと同じで、「漬ける、ひたす」の意味)。

 

なお、事前留置出来ずに、この状態が起きた時は、ISIG履歴をチェックして原因を見極め、間質液に馴染んでいないことが原因なら24時間経てば回復する可能性が高い。それまではセンサをオフにする、あるいは較正を必要最小限にする、で対応する。

 

FacebookのPrivate group:Medtronic 670G, 770G, 780G Support Groupに投稿されているTerry Wittの記事を引用する。

MARINATING : 新しいセンサを使い始める数時間前(あるいは前夜)に留置する方法で、使用し始めた初日(24時間)のセンサの精度維持/安定化を行える。同時に、ウォームアップ時間(“準備中”の時間)の短縮につながることもある。注:予備のトランスミッタを持っている場合であり、翌朝、使用中のトランスミッタを外し充電後にMarineteしたセンサに接続する。トランスミッタを2つ持っていない場合は、留置したセンサをバンドエイドで留めて保護し翌朝にトランスミッタを接続する。

"Cold Marinate"はトランスミッタを使わずに事前に留置する方法で、センサ使用の初日のセンサ読み取り値(ISIG値)が安定するが、ウォームアップ時間の短縮は期待できない。

"Warm Marinate"は事前に留置したセンサに(ポンプに未登録の)充電したトランスミッタを接続する方法で、センサ使用の初日のセンサ読み取り値(ISIG値)の安定と、ウォームアップ時間を短縮できる。なお、使用するトランスミッタはポンプに登録されていないため、登録済み(使用中)のトランスミッタを接続するまで実際の読み取りは開始されない。

 

640Gでは、2019年5月から2021年9月までの約2年半はCold Marinate、2021年10月以降の約9ヶ月はWarm Marinate(詳しくは「CGMセンサの使用初日の安定化」を参照)で行い、使用開始の初日からセンサ読み取り値が安定した。770Gになってからは、Marinate用トランスミッタがないので、Cold Marinateで事前留置している。

 

事前留置(Cold Marinate)

私のやり方です。

前夜(入浴後)、新しいセンサを上腕の裏に留置する(左右の腕を交互に使っている)。トランスミッタのコネクタがむき出しで防水できないため、風呂やシャワーでセンサが壊れる。

留置後、オーバルテープを1枚貼り、粘着タブをきちんとトランスミッタのコネクタ下に入れる。

   

 

センサを保護するために、アルケアの自着包帯を巻く。

   

くっつく包帯、伸縮包帯、防水ワンタッチパッド、バンドエイドなど、いろいろ試したが、このアルケアの自着包帯2号(5cm幅)にたどり着いた。これを知ったのは、病院での採血時に止血で使用されていたことで、担当した検査技師に聞いて製品名を教えてもらった。購入は楽天で、送料込みで妥当な価格のショップを選んだ(2巻で1150円)。
   

 

自着包帯はかなりしっかり固定できるので起きている間は問題ないが、寝ている間に寝返りで外れる可能性がある。それを防ぐために自着包帯の上からアームカバーを着ける。

   

このアームカバーは、メルカリでsakuさんから購入。

ニットとは異なる特殊な布地で作成したもらったので、締めつけの度合いが緩く快適。

 

アームカバーの使用で、センサ本体とオーバルテープが腕に押さえつけられ、しっかり粘着部がくっつく効果がある。

 

センサの固定と保護

メドトロニックは、センサを固定して読み取り値(ISIG値)を安定させるために、オーバルテープを2枚貼ることを推奨している。

 

私はセンサの使用日数を延長するために、2枚目のテープを貼っていない。その替わりに、日中はアームカバーを使っている。

   

これも、メルカリでsakuさんから購入した。センサを固定するだけでなく、ドアなどに腕をぶつけた時にセンサが剥がれる心配がなくなった。使い心地も良い。

 

センサ使用日数の延長

センサの使用日数は7日だが、延長して使用している。7日目に、トランスミッタを外して充電した後に、使用していたセンサに再び接続する。ポンプに表示されたアラートで「新センサ使用開始」を選択する。これで2クール目に入る。

この場合、センサが既に間質液に馴染んでいるので、初日の不安定が起きず、読み取り値(ISIG値)が安定し、精度を維持できるメリットもある。

これまでに2個のセンサを使用し、延長使用も2回行った。「問題無く使えた」と言いたいが、考慮点があることが分かった。これについては、別記事で書く予定。