1型でいこう!

My life with type 1 diabetes.

インスリン効果値と770Gの準備(追記あり)

補食し過ぎて高血糖

昨夜は補食し過ぎて高血糖に。こんなポカは久しぶりです。

22時半ころ、ポンプ・グルコース値が98↓だったので補食。ちょっと勘違いして、クッキー2つで炭水化物9gを摂ってしまった。この時、スマートガードが動いて基礎が停止していたこともあり、じわじわ上昇して高血糖に。

寝る前、ルーチンで実測すると184、センサ交換日だったため、高血糖側の較正不足でポンプの表示が158で、測定器を疑い再度実測して183でした。

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就寝中のインスリン効果値を70と想定しているので、1.1単位をボーラスして寝ました。

 

午前5時ころ目が覚め、スマートウォッチを見るとグルコース値が131、0.4単位をボーラスして寝直しました。

 

起床後に実測すると97、2回の補正ボーラスで無事に着地。

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インスリン効果値の計算

今回のデータで就寝中のインスリン効果値(ISF: Insuline Sesitivity Factor)を計算できることに気がつきました。

昨日は19時に夕食を食べ、食前のミールボーラス以降ボーラスしていない、基礎レートの増量もしていないので、寝る直前の補正ボーラス時には残存インスリンがゼロになっていた。こんな好条件の状態はめったにない。

 

インスリン1単位に対する血糖値の変化を計算しました。

  インスリン効果値:(183-97)÷(1.1+0.4)=53

でも、これでは少し感覚と合わない。原因は97が高過ぎで、0.4単位をボーラスした午前5時から2.5時間しか経っていないので、まだ体内にインスリンが残っている。あと1時間経てば、血糖値が80台まで下がるはず。

  インスリン効果値:(183-83)÷(1.1+0.4)≒67

就寝中のインスリン効果値は65~67となりので、66としました。

 

インスリン効果値は、発症後に1800ルールで69と仮決めでスタートしました。その後、数回、日中に測定して60と決まり、今に至っています。

 

1800ルールは次のとおりです(大阪市立大学大学院以下研究科の「カーボカウント」(http://www.med.osaka-cu.ac.jp/pediat/pdf/reserch13.pdf)から引用)。

インスリン効果値の目安を算出する計算式として 1800 ルールがあります。
1800÷(1 日インスリン量)=インスリン効果値
となります。たとえば 1 日インスリン量が 30 単位の人の場合は 1800÷30=60 となりインスリン効果値 60 と計算できます。この式は目安としてのインスリン効果値を算出するので実際にはこの値で追加インスリン投与を行ってみて調整することが必要です。

 

通院サイクル(6週間の平均TDD(1日インスリン量))で作成しているExcelでは、1800ルールでインスリン効果値を自動的に計算しています。

  • 6/17~7/28の1800ルールは、56
  • 7/29~9/8の1800ルールは、58
  • 9/9~10/20の1800ルールは、57

となっているので、測定値60と概ね一致しています。

 

770Gに移行時に必要なこと

770GでSmatGuard Auto modeを使うためには、

をきちんと設定すること、ボーラスウィザードの利用などが必須です。

就寝中のインスリン効果値を計算できたことは、怪我の功名で良かったと思っています。

 

770GでSmatGuard Auto modeがActiveになると一時基礎(Temp basal)を使えません。基礎レートにミールボーラス分を含めたり、一時基礎を補正ボーラスの代わりに使う方法はNGになるので、本来の基礎(Basal)の考え方(糖質摂取とは無関係の血糖変動への対応)で基礎レートの設定が必要になります。

 

絶食テストで基礎レートをチェック

私は、定期的に基礎レートを調整しています。

2週間ほど前、胃カメラ検査で朝食抜きの機会を利用して基礎レートの確認をしました。

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就寝中の基礎は、9月に変更(「基礎レートの調整」)しているので、10:30までフラットで推移しましたが、10:30以降にグルコースが下がることが分かり、9:00~10:30のレートを減らしました。

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追記

770Gになれば絶食テストなんて要らないかも、と思います。770Gは自動ベーサルが売り物。そうであれば、絶食テストなんてやらなくても、調整できるはず(そうは言っても、ある程、事前に基礎を合わせておくことは必要と思います)。

 

でも、曉現象がある場合、直前に低血糖でスマートガードが働き、基礎が停止している時に曉現象で血糖値が上昇すると対応できずに高血糖になります。理由は、スマートガードで基礎が停止中、グルコース変動が反転しても即座に停止が解除されず、少なくとも一定時間(30分間?)基礎停止が続くため。

これが、640Gを使った場合の大きな問題で、私は、これを避けるために就寝中はスマートガードをオフに設定しています。

 

770Gでこれが解決できるのであれば、うれしい。恐らく、そんな単純ではないので、Auto modeがどれくらい実用的かは使ってみないと分からないですね。

770GはAutomated Insuline Delivery (AID) インスリン注入の自動化 を利用できるデバイスなので期待しています。一方、汎用ポンプが、個人の特性にどこまで対応できるのでしょうか・・・との関心(疑問?)もあります。