食後の血糖値変動は、常にまちまちです。なだらかな時もあれば、200mg/dLを越える山を作る時もあります。なぜ、そうなるのか疑問に思い、ずっ~と観察してきましたが、ある傾向があることに気づきました。
- 食後2時間くらい経っても血糖値が高い場合は、追加打ちが必要なことが多い → カウントしたカーボ量が少なかったため、インスリンが不足していると考えられる
- 食後の血糖値が上がらず、平坦な場合は、3時間くらい経った時に血糖値が低くなり、補食している → 食前に打ったインスリンが多過ぎたことになる
この傾向が分かると、血糖値が150mg/dL以下で変動するようにできれば体への影響が少なくできるので、食事に対してインスリンを多めに打ち、低血糖に陥る前に補食すれば良い、との考えになります。でも、「それって、どうなんだろう?」と思い、主治医の意見を聞いてみました。
先日の通院時に、主治医に2つの血糖値の変動を見せました。もちろん、何故こうなったのかについて、私なりの分析も加えた上での質問です。
A 食後の血糖値がほぼ平坦なケース
カレーライス等(炭水化物114g、インスリン11.3単位)
B 食後の血糖値が200mg/dL前後に上昇した後に、下がるケース
焼きそば・野菜炒め(炭水化物62g、インスリン6単位)
主治医は、両方を見比べた上で、Bが良いとの意見でした。理由は、Aは低血糖のリスクを内在している(実際、グラフではわずかに70mg/dLを下回っている)ためのようです。私は、内心、主治医がAを選ぶことを期待していたので、「?!」と思ったのも事実です。
冷静に考えれば、主治医の意見は、医師として当たり前のことと分かります。というのは、医師は、常に低血糖を避けることを優先しています。その結果として、高血糖になることはやむを得ないと考えているのが普通だと思います。
AとBの違いが起きる原因がどこにあるのか、これは重要なことです。主治医の意見を聞いた後も、自分の体で実験しました。
食事を摂る前にカーボカウントで炭水化物量を計算し、必要なインスリンを打っていますが、カウントしたカーボ量は常に誤差があります。そのため、食事に含まれている実際の炭水化物に対して
があります。
食事に対してインスリンが過剰な場合に、上記のAになることが多く、食事に対してインスリンが足りない場合は、上記のBになります。
実際、Aの場合、食事から2時間半経った時、血糖値73mg/dLでクッキーやチョコレートなどの炭水化物19gを補食しました。Bでは、2時間後、3.5時間後、4時間後の3回、合計1.7単位の追加打ちをしています。
私は、それほど厳密にカーボ量をカウントしていません。それに時間をかけ、細かく計算しても意味がなく、「労多くして益少なし」と考えています。
主食がご飯であれば、ご飯の量を計量器で測ります。外食の場合は、お店の人に事情を説明して、ご飯の量を170gにしてくださいとお願いします。副食は目で見た感覚(経験則でおおよその見当をつける)で決めています。この方法で十分と考えています。
主治医を会話する前は、ポンプのアラームで低血糖になることが事前に把握できるので、低血糖になる前に補食すれば問題ないはず。インスリンが多めになるよう糖質比を変更して、Aを目指そうかな、と考えていました。
今は、その考えを改め、低血糖を避けることを優先しています。