1型でいこう!

My life with type 1 diabetes.

高血糖時の補正方法(追加打ち)を考える

前記事で食事の炭水化物量(カーボ量)に対してインスリンが少ない、あるいは多いことで血糖値が高くなる、血糖値が安定することを書きました。

低血糖を避けることを優先するので、血糖値が高い頻度が増えます。この場合、追加打ちをしていますが、これまでの経験から、自分なりの追加打ちのルールを持っています。

 

追加打ちの基本的な考えは、以下を目安にしています。

  • 食後2時間ほど経って血糖値が180mg/dLを越えている
  • その状態が20~30分ほど続く高原状態になっている、あるいは、上昇し続けている
  • この2つの条件に合う時、0.5単位を追加打ちする

 

  • 0.5単位の追加打ちから30分ほど経っても、血糖値が下がる方向に転じない、あるいは、上昇が続いている時は、さらに0.2~0.8単位を追加打ちする

この考えで行うことで、概ね、血糖値のコントロールがうまくいっています(外れることもあります)。

 

私の場合、血糖値のピークは食後1.5~2時間なので、ピーク時のポンプ・グルコース値を確認するようにしています。 

 

追加打ちによる低血糖を避けるため、1回目の追加は0.5単位に留めています(血糖値の上昇が大きい場合、追加打ちを1単位前後にすることもある)。

 

追加打ちしたインスリンの効果が現れるのに20分以上かかる(経験値)ので、追加打ちしてから30分間は様子を見ます。これが、2回目の追加打ちに最初の追加打ちから30分ほど空けている理由です。

 

血糖値が高原状態なのか、下降に転じているのかは、CGMセンセのISIG値(読み取り値)を見て、判断しています。

 

下図は、4日前の7月29日午前のグルコース変動です。

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8時に朝食(炭水化物量は47g)に必要なインスリン5.5単位をボーラスし、15分後に食べ始めました。2時間後の10時ころ、グルコース値が200mg/dLを越えていました。この時のISIG値は、50.57→50.63→51.12と緩やかに上昇しています(下図)。200mg/dL以上が続いているので、インスリンが足りていないと考え、0.5単位を追加ボーラスしました。

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この後、グルコース値が下がらず、追加打ちから40分後が222mg/dLだったので、再び0.6単位の追加ボーラスを行いました。

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2回目の追加ボーラスを0.6単位にした理由は、

  • 200mg/dL越えの血糖値が2時間ちかく続いている(高血糖の高原状態が長い)
  • 残存インスリンが2単位以上あったが、この大半は朝食前にボーラスいたインスリン(5.5単位)で、インスリンの効力が弱くなっている(血糖値を下げる力になっていない)

ということと、感覚的なものを加え、これらをざっくり考えて、0.6単位の追加ボーラスを決めました。

 

この結果、昼食前(12:30)の血糖値は113mg/dLになりました。

 

昨晩は、23時ころから血糖値が大きく上昇しました。23時過ぎに、眠前のSMBG測定が175mg/dLもありました。この時のポンプのグルコース表示(138mg/dL)と違い過ぎるので、念のためにSMBGをやり直しました。それでも、166mg/dLでした。

この時、CGMセンサの交換直後で、初回較正から6時間以内の2回目の較正のタイミングでした。そのため、ポンプのグルコース値の精度は悪い状態でした。この測定値をポンプに入力し、CGM較正を行いました。

 

この後もポンプのグルコース値の上昇が続きました。23:30に0.7単位を追加ボーラスしましたが、40分後に195mg/dLに上昇しました。寝る直前なので、就寝中の低血糖を避けるため、追加打ちを躊躇しました。でも、0.7単位で下がる効果は40mg/dLくらい(0.7×60=42)であり、眠前の目標値130mg/dLに届かない(195-42=153)なので、さらに0.2単位の追加ボーラスを行いました。

 

それでも、グルコース値が下降に転じません。1時で196mg/dLなので、再び0.3単位を追加すると、ISIG値が下がり始めたので、これで良しとして、寝ました。

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就寝中に低血糖は起きず、起床時の血糖値は91mg/dL(SMBG)でした。

 

期待どおりの結果にならなず、失敗することもありますが、自分なりの基準で判断することが重要と考えています。このような考え方を持ち、失敗したらその結果で考え方を修正する、というアプローチで自分の取り組みを改善してきました。