1型でいこう!

My life with type 1 diabetes.

ポンプ/SAPのメリットと課題

3/08/2018 メリットについて、追記しました。

 ポンプ/SAPを使い始めて3ヶ月になります。導入してから1ヶ月ほどは、いろいろなトラブル(ほとんどが使用方法に関するもの)がありましたが、今は、安定して利用しています。全体に満足している、が現在の感想です。

 

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この3ヶ月の使用で感じた、ポンプ/SAPのメリットと課題を書きます。

 

メリットと感じたこと:

  1. いつでもどこでも、0.1単位ごとのインスリンを注入できるので、適切な血糖値コントロールを行える
  2. (リブレと比較して)CGMが表示する血糖値の精度が高い(常時、信頼できる血糖値を把握できる)
  3. 時間帯で基礎レート(持効インスリンに相当)を設定できるので、就寝中などの血糖値の安定に役立つ
  4. 低血糖に向かっていることを、「低グルコース予測」で把握でき、事前に対処できる(詳細はここ)

課題と感じたこと:

  1. ポンプのトラブル解決はサポートラインに依存する
  2. カニューレを装着した部位が2日目くらいで痒くなる
  3. 医療費が高い

これらについて、簡単に説明します。

 

メリット1(場所と時間を選ばずに0.1単位ごとに打てる)

ポンプは、0.1単位でインスリンのボーラス(注入)量を指定できるため、カウントしたカーボ量に応じた適切なインスリン単位になります。例えば、炭水化物が82グラムの食事を摂るのであれば、82÷8.8グラム/単位(糖質比)=9.3単位をボーラス(注入)します。ペンを使っていた時は、9単位あるいは10単位を打っていました。

ポンプと体がチューブでつながっているので、いつでもどこでも(歩いている時、電車の中、会議中など)ポンプのボタン操作を行い、容易にインスリンを注入できます。ペンを使っていた時は、一日にインスリンを打つ回数は多くても6回ほどでした。ポンプにしてから、(ポンプ操作で)一日にインスリンをボーラス(注入)する回数が10~15回くらいになることがあります。食事以外の時に注入する単位は、0.2、0.4、0.6~1.0などを、その時の血糖値に応じて使い分けています。このように頻回のボーラス(注入)を行えます。

ボーラス(注入)に3タイプあります。私は、一度に注入するノーマル・ボーラスと一定時間に渡って注入するスクエア・ボーラスの2タイプを使い分けています。私には食後に食事量とは無関係な血糖値上昇があり、これを抑えるためにスクエア・ボーラスを使っています。

 

メリット2(CGMの血糖値)

ポンプの液晶画面に表示されるCGMの血糖値は、きちんと較正する(SMBGで測定した血糖値をポンプにインプットして、CGMの血糖値を補正する)ことで、精度を維持できます。この較正は、試行錯誤で、私としての手順を見つけましたので、別途、記事にする予定です。

また、較正を失敗することがありますが、その場合でも、ISIG(センサーの値)を見ることで、血糖値を推定できます。これについても別途記事を書きたいと思います。

 

メリット3(時間別の基礎レート)

これは、とても便利な機能です。

ポンプを導入した時は、24時間同じ基礎レートでしたが、CGMで就寝中の血糖値の変動を把握した後、0~3時は0.2単位/時間、3~6時は0.325単位/時間、これら以外の時間帯は0.25単位/時間という設定にしています。

基礎の調整について、「起床後の血糖値上昇を改善したい」、「基礎の調整を行う」、「絶食テストで基礎の調整を確認する」、「基礎の調整が完了した」で詳細な記事を書きましたので、参照ください。

 

メリット4(時間別の基礎レート)

なるべく低血糖を避けたいが、これをゼロにできないと思います。

ポンプのSAP機能の中に、グルコース値の変動を知らせる機能があります。低グルコース予測をONにすると、予想時間までに設定したグルコース値に達する可能性がある時、アラームで知ることができます。これを使い、ポンプの停止(基礎注入の中止)あるいは、基礎レートを一定時間0%にすることで、低血糖を回避できます。

この詳細は、「高血糖が減少したが、低血糖が増えた」を参照ください。

 

課題1(トラブル解決はサポートライン)

ポンプなどの機器については、メドトロニックの担当です。そのため、不明点や問題が発生した場合、問い合わせ先はメドトロニックのサポートラインになります。

ポンプを使い始めて間もない時、いろいろなトラブルを経験しました。大多数は、私の知識が十分でなかったことが原因でしたが、機器(例えば、CGMセンサ)の問題もありました。すべて、サポートラインに電話し、問い合わせしましたが、電話による会話であること、サポ-ラインの担当者による対応力の違いがあることで、かなり苦労したこともあります。

 

課題2カニューレ装着部位の痒み)

カニューレを装着して2日目くらいに、痒みが出ますが、解決方法がありません(掻かないようにして、ガマンするだけ)。

インスリンを充填しているリザーバ(カートリッジ)と体にインスリンを注入するカニューレを3日ごとに交換します。カニューレを取り除いた部位は、皮膚が硬くなり、しばらく痒みが続きます。レスタミンコーワを処方してもらい塗っていますが、痒みは数日続きます。そのうちに痒みがなくなります。皮膚に残ったカニューレの跡は、1ヶ月くらい経つほぼ目立たない程度に回復するので、カニューレを装着する部位をローテーションしています。

 

課題3(高い医療費)

ペンだけを使っていた時に比べ、医療費が3倍になりました。このあたりは、得られるメリットと対価をどう考えるかの話しになると思います。

 

以上、私が感じたことを書きました。