1型でいこう!

My life with type 1 diabetes.

リブレのメリットと課題

私はリブレを10週間使用しました。その中で感じたメリットとこれは要注意と思うことを書きますf:id:taky5566:20171124210846j:plain

 

メリットと感じたこと:

  1. 血糖値トレンドを把握できるので、血糖値の改善に役立つ
  2. 使用方法が簡単(リーダーをセンサーにかざせば血糖値が表示され、かざさなくても血糖値トレンドが記録される)
  3. パソコンでレポートを表示して分析する仕組みがある

課題(要注意)と感じたこと:

  1. 表示される血糖値が実際の血糖値と異なることがある
  2. 血糖値を表示した時に、カーボ量、インスリン単位などを記録できるが、15分以内に行わないと、記録するタイミングを失う
  3. リーダーが壊れやすい

これらについて、簡単に説明します。

 

メリット1(血糖値トレンドの把握)

ここに載せたような24時間の血糖値変動をグラフで管理できるので、血糖値の変化を自分の生活パターンに照らして検討することができます。これは、血糖値の改善のために何をしたら良いかのヒントに結びつきました。特に、自分で気がつかない時間帯で起きている血糖値の上がり下がり(血糖値の山)からインスリンの追加打ちの判断ができました。

 

メリット2(使い方が簡単)

センサーの装着は簡単です。説明書に従って操作すれば、容易にできます。

最初は、センサーの針の長さに少し驚きましたが、装着時に痛みもなく、一度経験すれば乗り越えられました。ただ、2週間使い続けていると、センサーを付けた箇所で痛みを感じることもありました。

血糖値の表示は、リーダーをセンサーにかざせばOKです。リーダーに表示する血糖値は15分ごとが基本です。使用を開始した時は、このことを十分に理解せずに、頻繁に表示させていましたが、無意味であることに気がつき、多い時でも15分ごとをリーダーをかざし、血糖値を表示させました。

リーダーの液晶画面にデータの表示ができますが、きちんとデータを把握するために、私は、パソコンでデータを見ていました。

 

メリット3(パソコンでレポート作成)

アボットのホームページで提供されているソフトをパソコンにインストールすることで、リーダーに記憶されているデータをパソコンで見ることができます。定期的(使い始めた時は毎日、しばらくした後は週1回程度)にパソコンにデータをアップロードして、レポートを作成しました。レポートは、スナップショット(サマリー的な内容)、日内パターン(期間中の24時間変動を重ね合わせたグラフ)、グルコース変動パターン(グルコース変動の評価)、月別サマリー(カレンダーに日別の平均グルコース値、スキャン回数、低グルコースのイベント数を表示)、週別サマリー(7日分の日別のサマリー)、日別記録(日別の詳細データ)などがあります。私は、週別サマリーと日別記録を重点的に見ていました。

 

課題1(血糖値表示の遅れ)

リブレのセンサーが測定する対象は、「血糖値(血液中のグルコース濃度)」ではありません。皮下間質液のグルコースを測定しています。そのため、血液中のグルコースが変化しても、すぐに皮下グルコースに反映されません。これは、血糖値の変化がリブレに表示されるまで、ある時間(A)がかかることになります。これに加え、リブレは1分ごとに測定した皮下間質液の値を処理して15分ごとの値として計算したものを血糖値として表示します。したがって、リブレに表示される血糖値は、実際の血糖値よりも(A+15)分遅れることになるとはずです。食後に血糖値が上がり始めた時や、低血糖の改善にブドウ糖を摂った時などに、この遅れが顕著になります。私の経験では30~40分ほど遅れることがありました。

この遅れは、「リブレとSMBGの血糖値を比較する」書いた誤差とは異なります。すなわち、この遅れに前記事の誤差の問題が加わると考える必要があります。

 

課題2(追加情報を15分以内に入力)

リーダーで血糖値を表示した時に、カーボ量やインスリン単位を入力して、記録することができますが、入力は表示してから15分以内に行う必要があります。

下図は、この機能を使い記録したものです。

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これらの追加情報は血糖値の管理に役立ちます。ところが、残念なことに、入力を忘れてしまったような場合、後から入力できないという制約があります。食事直前にカーボカウントし、必要なインスリン単位を決め、注射して食事することに気を取られ、リーダーに入力するのを忘れることが頻発しました。便利な機能を生かせない制約に、「う~ん」と思ったことが多々ありました。

 

課題3(リーダーの故障とデザイン)

リーダーが壊れたことがありました。リーダーを使用中、液晶画面にエラーメッセージが表示されました。電源をオフにすると回復しましたが、しばらく経つと、同じメッセージが表示され、そのうち、電源が入らなくなりました。一連の現象からリーダーの故障と想定できるので、アボットに連絡して交換してもらいましたが、故障し易いとの印象です。

また、リーダーの形状とデザインにも課題があると思います。本体の角が丸く、手から滑り易く、落としそうになることが何度もありました。ネックストラップを取り付ける穴もないので、落とさない工夫するしかありませんでした。リーダーが入る小さな袋を見つけ、それにリーダーを入れて、ストラップで留めていました。

 

以上が、私の個人的な意見を含めた感想です。