1型でいこう!

My life with type 1 diabetes.

リブレのグルコース値は信頼できる?

日曜日にポンプが故障したため、一時的にリブレを使い始めました。月曜の夜から、ポンプ/SAPが使える状態に戻ったので、この機会を利用して、リブレとCGMセンサのグルコース値を比較します。

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リブレとSMBGの血糖値を比較する」の記事で、ある時点のリブレのグルコース値とSMBG(血糖値)の測定値を比較(点の比較)しましたが、グルコースのトレンド(ある期間のグルコース値の変動)の比較(線の比較)を行うことで、両者の性質が分かると思います。

 

この記事の末尾に記載した方法で、リブレとCGMセンサの24時間のグルコース値を抜き出し、Excelで変動グラフを作成しました。

 

リブレとCGMセンサのグルコース値の比較

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SMBG測定値との比較(SMBGの測定値は上図に数字で示す)

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今回の比較から、CGMセンサ(ポンプ/SAP)のグルコース値は、SMBGとの乖離が少なく、精度が高いと言えます。ただし、この結果は、きちん較正を行っていることで得られています(上図のは較正のタイミングを示します)。私が較正を行うタイミングは、要較正が指定される時間とは関係なく、次の条件で決めています。特に、センサを装着した早い段階(最初の24時間以内)で血糖値の山と谷で較正することが、グルコース値の精度につながります。

  • 血糖値の変動が少ない時(ポンプのISIG値を見て判断)
  • 血糖値が低い時(血糖値の谷の底、食事前など)
  • 血糖値が高い時(血糖値の山の頂上、食後2時間後など)

 

今回の比較で感じたこと(リブレの特徴)

  • リブレのグルコース値は、100を超えるあたりから、SMBGに対して20~50ちかく高い(誤差)
  • 上記の誤差が原因と思うが)リブレのトレンドは、CGMセンサのトレンドに比べ、上昇するタイミングが早い(下降するタイミングはCGMセンサとほぼ重なる)
  • 低血糖時(今回の比較では就寝中)、リブレは低め。この時のリブレの最低値は47、CGMセンサは53(低血糖の体感はない)
  • リブレが表示するグルコース値を前提にしてインスリン量を決めるのはリスクがある

1/30午前9時にリブレの最高値が287に対し、10時にCGMセンサの最高値は249。約40の差があるので、リブレの値を前提にインスリン量を決めて注入すれば低血糖を起こする可能性がある

  • リブレのレポート機能(パソコンのソフト)で作成される血糖値トレンドは、実際の測定値を示していない(凸凹している測定値が、滑らかな曲線に補正されている。下図)。リブレの測定値が凸凹する理由は、間質液を測定しているからであり、CGMセンサの測定値でも凸凹している。

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昨年6月末から9月初めまでリブレを使用した時にも感じたことですが、リブレは血糖値トレンドを把握するには、とても便利な機器です。でも、リブレのグルコース値だけでインスリン量を決めるのはかなりリスクがあるので、私は参考値と考えています。

 

ポンプ/SAPのグルコース値 について

ポンプ/SAPが表示するグルコース値の精度が高い理由は、ポンプと連携する形でグルコース値の較正を行うためです。ポンプにグルコース値を表示させるために、SMBGで測定することが必要なので、自ずと血糖値を確認することになる、これもポンプのメリットと考えています(これを欠点と感じる人もいると思います)。

 

比較に用いたデータについて 

  • リブレのレポート作成のソフトの「ファイル」から「データのエクスポートする」をクリックして、CSVファイル(データの抽出)を作成
  • ポンプの「履歴」から「ISIG履歴」を選択し、リブレのデータに相当するCGMセンサのグルコース値を読み取る
  • リブレは使用開始から3日目、CGMセンサは初期化から2日目である、30日18時から31日18時までの24時間を比較
  • SMBGは、CGMセンサの較正のために測定したもの