780Gを使い始めてから低血糖の頻度が増えた。これを減らすためにポンプの設定を変更した。
注:設定変更は、主治医に相談した上で行ってください。
780Gのスマートガードに関係する設定は次の3つのみ。
- 糖質比
- 残存インスリン時間
- スマートガード目標
残存インスリンは2時間の設定で、770Gのときからこの設定を使っている。770Gではオートモードの目標は120mg/dLの固定だったが、780Gでは100、110、120mg/dLの3種類から選択できる(デフォルトの設定は100mg/dL)。
残存インスリン時間(AIT)
メドトロニックの Lou Lintereur - Cheif Engineer, Automated Delivery Sysytems は残存インスリン時間(AIT: Active Insulin Time)の設定を2時間に推奨している。
理由は、インスリン製剤の実際の効果持続時間(3~4時間)に設定すると、780Gはこの設定値から計算される残存インスリンを考慮して自動補正ボーラスを行うので、自動補正ボーラスのタイミングが遅れる。この設定を2時間にすることで、自動補正ボーラスが血糖値の上昇タイミングに合うようになる。
詳しくは、次のYouTube動画(26分ころ)を参照。
この設定を2時間から長くすると高血糖が増えることになるので、現在の設定値(2時間)を維持することにした。
スマートガード目標の変更と影響
3/9の午前0時少し前に、スマートガード目標を1110mg/dLに変更した。
変更前の1週間と変更後の1週間を比較する。
70未満が4.7%から2.4%に、大幅に減少した。同時に、80~180の範囲内が約10%増加している。血糖コントロールが良くなった。
ケアリンクのレポートで評価する。
目標100mg/dL (3/2~3/8) |
目標110mg/dL (3/9~3/15) |
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In Range (70~180) | 94% | 96% |
Low (<70) | 5% | 2% |
High (>180) | 1% | 2% |
平均グルコース ± 標準偏差 | 103 ± 25 mg/dL | 114 ± 27 mg/dL |
目標が110の場合、平均グルコースが10mg/dL増加しているので、ヘモグロビンA1cが増えることになるが、低血糖が減少し血糖コントロールが改善した。
まとめ
スマートガード目標を110mg/dLに変えたことで、平均グルコースが上がり、180超の割合が増えたが、低血糖の割合が大幅に減少したので、この設定が良いと分かった。
目標を120mg/dLにすれば、更に改善するかもしれないが、高血糖を増やしたくないので、この目標で続ける予定。