780Gで9日が過ぎた。感じたことをひと言で表すと「別世界」です。もちろん、不満や問題もある。
結果を見てみる。
770G使用時と比較
780G (3/1~3/9) | 770G(2/21~2/29) | |
In Range | 92.9% | 90.1% |
TBR (<70) | 4.6% | 4.3% |
TAR (>=180) | 2.5% | 5.6% |
TITR (70~140) | 85.2% | 73.4% |
平均グルコース | 105.2mg/dL | 118.2mg/dL |
標準偏差 | 27.6 | 35.7 |
全体に良くなっている。特に、平均グルコース値と標準偏差の改善が顕著で、高血糖の割合が半減(5.6%⇒2.5%)したことが大きい。
初日(3/1)は
- 昼の12時までは770Gを使っていた
- スマートガードがスタートしたのが16時ころだった(780G開始から5時間後)
で、3/2以降とは事情が異なるため、この日を切り離す。
780Gの自動補正ボーラスとオート基礎の両機能で高血糖が激減した。
課題は低血糖が多いこと。これを改善するために、今日からスマートガードの目標を100mg/dLから110mg/dLに変更した。この設定を変えた理由は、低血糖がベーサルの入り過ぎで起きている。120mg/dL以下は主にオート基礎がカバーされているように見える。これで、1週間ほど様子をみたい。
9日間、スマートガードを100%使用した(マニュアルモードへの切り替えは行っていない)。
『780Gのスマートガードに任せる』のが良いと感じている。
その間、私が行ったことは
- 食事の前にカーボカウントしてボーラスする
- ときどき、ポンプをチェックする
- 必要に応じて補食する
- 定期的(思い出したとき)に血糖値を測り、ポンプのグルコース値とズレていないかを見る
- 状況によって、測定した血糖値を入力して較正する
で、血糖コントロールに割く時間が大幅に減った。
食事用のボーラス以外は自分でボーラスする必要がなかった。カレー、揚げ物、カツなどの、以前なら後上がり対策で追加ボーラスが必要だった食事でも、カーボカウントによるボーラスのみで対応できた。この事実にとても驚いている。
恐らく、780Gでは、糖質比の設定とカーボカウントが重要なのだろう。これらが、ある程度正確であれば、後はポンプが自動で対応してくれる。
780Gにクセがあるので、それを把握することも大事と思う。『クセ』とは、アルゴリズムに関することで、使い熟す上で必要な知識、と考えている。
例えば、
- センサ使用開始の初日(最初の12~24時間)は安定しない
- 「要血糖値」のアラートへの対応方法(血糖値を入力すると較正が行われてしまうが、血糖値入力をしないで解決する)
- 食事前のボーラスで、異常な『調整』が行われることがある
等で、これらはマニュアルに記載されていない。
センサについては、7日間較正なしで使用しようと思えばできるが、それはポンプのグルコース値が実際の血糖値とズレていても気づかず、適切な血糖管理を行えないリスクとなる。これが感じたもう一つ。
780Gではアルゴリズムが一新されているので、770Gの使い方を一旦忘れて、とりあえずポンプに任せてみる、からスタートした。このアプローチが良かったと思う。
明日以降、(時間が許す範囲で)テーマごとに記事にまとめたいと考えている。