ポンプを使い始めて困ったことの一つに、ポンプが表示する血糖値のズレがありました。メドトロニックの説明書には、較正について下図の説明となっています
これは説明不足と思います。この通りに行っても、ポンプが表示する血糖値が大きくズレることが何回も起きました。
血糖値表示のズレを少なくするためには、「較正」で何が行われるのかを理解する必要があります。今回は、これについて書きます。
ポンプのメニュー・ボタンを押し、履歴を選び、ISIG履歴を表示すると、下記が表示されます。
ISIGはCGMセンサが測定した値で、これに対応する血糖値が中央に表示されています。ポンプは、CGMセンサが測定した値と血糖値に変換するための情報が必要です。「較正」でSMBGで測定した血糖値をインプットすると、ISIGの値との関連づけが行われますが、ISIGの値は振れ(小幅に変動する)があるので、その時のISIGの値をそのまま血糖値にせず、15分間のISIG値(センサの測定値3個)を元に計算し、関連づけが行われています。
下図は具体例です。
ポンプの表示が83(18:07の血糖値)の時に、SMBGで測定した血糖値74をポンプにインプットし、較正行いました。この時点から3つのISIGによりポンプ内の処理が行われ、18:22に較正が完了しています。18:07から18:27のISIG(CGMセンサの測定値)は、24.99 23.81 23.46 21.63であり、ISIG値の変動が大きい状態でした。
この日は、就寝前の23時36分に較正を行いました。較正する前にポンプに表示されたいた血糖値は149、SMBGが173なので、ポンプの表示はSMBGに対して24ズレていました。
メドトロニックの説明は、較正を行わないケースとして
- トレンドの矢印が2本以上出ている時
- 食事中や食事後
- 激しい運動中や運動後
- インスリン投与後
と記載されていますが、18時09分の時点は、このどれにも該当しません。
結論を書きます。私は、ISIGの変動が大きい時に較正を行わないようにしています。トレンドの矢印が1本でも出ている場合は較正に不適切なことは言うまでもありません。
較正は、1日に3回(下記)と決めています。この時間帯が、私にとって、血糖値の変動が少ない時です。
- 起床後30分くらい日(朝食前)
- 夕方16時ころ(忘れた時は、夕食前までに行う)
- 就寝23時ころ
このタイミングで較正することで、ポンプの表示値のズレが少なくなり、SMBGの測定と較正の回数を1日3回に抑えています。
次回も、ポンプのCGMの較正について書きます。