インスリンポンプで面倒に感じることは、3日ごとのカニューレとリザーバの交換、外出中のポンプトラブル対策の2つ。これらについて、私が行っている工夫をまとめる。
目次
リザーバの充填をまとめて行う
インスリンバイアル1本(1000単位)をリザーバ5本にまとめて充填し、15日間必要なリザーバを作っている。これで3日ごとの交換が短時間で出来る。
充填済みリザーバの5本目を使うとき、冷蔵庫(野菜室)からバイアルを取り出し、居間のテーブルに置き室温に戻すのがルーチン(リザーバ作成を忘れないようにするため目に付く場所に置く)。カニューレとリザーバの交換は夕食後に行うので、5本のリザーバ作成は翌日に行うことになる。
下図のピンクで囲った部分に約15単位入るので、リザーバ1本の充填に必要なインスリン量は目盛り量+15単位となる。
注:このピンクで示す部分の約15単位は、ポンプの残インスリン表示がゼロになっても使い続けることが可能。私はバッファとして使うことがある。

リザーバ1本に180単位の目盛りまで充填している。
そのため
180+15=195単位
がリザーバ1本に必要なインスリン量。
リザーバ5本を作るので
195単位✕5本=975単位
となり、バイアルには25単位が残る。残ったインスリンは別途使うので、箱に戻し戸棚に保管する(後述)。

インスリンを充填したリザーバは、密封して戸棚に保管する(冷蔵庫に入れない)。密封する方法はジップロックでも良いが、私は、無印良品のアクリルペンスタンド(幅73✕奥行57✕高さ88mm)に入れ、ラップでカバーしている(リザーバを立てた状態で保管するため)。
ルムジェブの添付文書には
- 凍結を避け、遮光して2~8℃で保存すること
- 使用開始後は、冷蔵保存できない場合には、遮光して30℃以下で保存すること
と記載されている。ヒューマログも同じ。
戸棚で室温保管で問題ない。実際、この方法でトラブルが起きていない。

リザーバの気泡抜き
リザーバを作ったときは適当に気泡を抜き、立てた状態で保管する。静かに置いておけば、インスリンに溶けた空気がリザーバ内で自然に集まる。
リザーバを使う直前に、チューブを接続してしっかり気泡を抜く。
私が行っている気泡抜きの方法はこちら↓ なお、4年前に書いた記事のため、現在とは異なる部分があるが、リザーバ交換時の気泡抜きは同じ。
ポンプのバックアップ
日常生活ではペンを持ち歩いていない。ポンプの故障時のバックアップ用に持効型と超速効のインスリンペンを処方してもらっているが、旅行に行く場合を除き、自宅の冷蔵庫で眠っている。
ペンを持ち歩きたくない理由は
などが大きい。
そうは言っても、インスリンがないと命に関わるので、ポンプが使えない事態に備える必要がある。
外出時、以下の3点を必ず持っている

充填したリザーバ
作成した5本のリザーバのうち1本をジューCのケースに入れ、ポンプトラブル時の予備として持ち歩いている。
日中(自宅外)、予定外の会食(飲み会)等でポンプのインスリンが足りなくなることがある。あるいは、インスリンの効きが悪くリザーバを交換したいこともある。インスリン充填済みのリザーバがあれば、そのような状況になっても容易に対応できる。これまでの8年を超えるポンプ使用で、これで助かったことが数度ある(使用頻度は少ないが、これは命綱)。

ジューCのケースはリザーバを入れるのにぴったり。ジップロックでも良いが、ハードケースの方が外からの力に耐えられるので、気に入っている。
ケースの内部をきれいに洗ってから使う(インスリンはタンパク質のため、リザーバの先端にジューCの粉が付着すると雑菌が繁殖するリスクがある)。ケースの底にティッシュ1枚を押し込みクッションにする(内部でリザーバがカタカタ動かないように)。
リザーバ5本を作成したとき、ケースから古い(15日前の作成)リザーバを取り出し、新しく作成したリザーバと入れ替え、ローテーションしている(←重要)。
カニューレの予備
インフュージョンセットは、クイックセットとシルエットの2種類があるが、私はシルエットを使っている。
ポンプを使い始めたときはクイックセットを使っていたが、カニューレのトラブル(詳細は「カニューレ・トラブルの原因」を参照)を経験してからシルエットに変えた。当初はシルエットの存在を知らず(当時の主治医もシルエットの存在を把握していなかった)、ネットの情報で知り、主治医にリクエストした。
手刺しでシルエットを使っているのでサーターは不要(クイックセットも手刺しで装着が可能⇒YouTubeに説明動画がある)。
突然、カニューレが剥がれるトラブルを数度経験している。その場合でも慌てること無くカニューレを交換したので、携行している効果が大きい。
インスリン専用シリンジ
主治医の処方でテルモのマイジェクターを持っている。
ポンプ本体が故障するリスクがある。その場合、ポンプ内のリザーバに残っているインスリン、あるいはジューCのケースに入れた予備のリザーバのインスリンを、シリンジで吸い出して使う。持効型を持ち歩いていないので、基礎相当として3~4時間ごとに1~2単位を射つ予定(←ケトアシドーシスを回避するため必須)。
幸い、自宅外でこの状況に遭遇したことは未だ無いが、ポンプ本体が故障したことがある。
2019年4月に640G使用時、「内部通信エラー」が起きた。サポートラインに連絡すると「ポンプの使用をすぐに止め、ペンに切り替えてください」と指示された。そのときは、基礎レートが動き、ボーラスが出来るのを確認して、新しいポンプが届くまで、自己責任でポンプを使い続けた。
ポンプは機械ものなので、いつなんどき壊れないとも限らない。不測の事態への備えが大事と思う。
バイアルに残ったインスリンの活用
インスリンの効きが悪いと感じることがある。そのような場合、私は、バイアルの残っているインスリンを使っている。
リザーバ5本に充填したあと、バイアルに20~25単位残るので、これを活用している。
先日(10/9)、食後に高血糖になり、ポンプからボーラスしても血糖値上昇が続くので、シリンジの出番になった。
5単位を射つことに決め、バイアルから多めのインスリンを吸い出した。

シリンジを上に向け、周囲を指で叩き、内部の気泡を針側に寄せて抜く。

シリンジで射ったインスリン量をポンプにインプットする(TDDに反映する)ために、チューブを外して同量を空ボーラスする。これも忘れずに行っている。