1/20 18:00 加筆・修正しました。
1/20 19:00 加筆・修正しました。
1/31 23:50 「スマートガード目標の変更」を追記。
前記事(「780Gとダイエット(低血糖⇒補食を減らす)」)の続き。
低血糖を減らして補食を減らす(ダイエット)ために残存インスリン時間(AIT Active Insulin Time)を2時間15分に変更して2週間が経った。効果と課題をまとめる。
目次
- AIT変更の効果
- 就寝中のグルコース変動
- 日別のデータ
- スマートガード目標を110に変更 ⇒ 1/24 目標を120に変更
- 就寝中の低血糖を防ぐために一時目標を使用
- 一時目標がONのときの高血糖はマニュアルボーラスで対応
- 課題
- その他
AIT変更の効果
AITの変更で補食が減ることを目指したが、日中の効果は感じられないレベル。就寝中については、寝る直前の補食が減り、寝ている間は血糖値が安定し低血糖が減った。
高血糖の割合が増える(TIRの悪化)かも、と予想したが、影響はほとんど無い。
日中は
- 食事の内容と糖質比の正確さ
- 体の動き(運動量)
が血糖変動に大きく影響するため、残存インスリン時間を長くしても効果に現れないのだろうと考えている。
就寝中は
- 眠前に適切に血糖マネージメントする
- 午前3時半まで一時目標をセットし、自動補正ボーラスを止める
の2点が貢献して、かなり良い結果になった。
夕食のカーボカウントが原因で低血糖になることがある。これは、夕食から1~1.5時間後(20~21時ころまで)に把握・予想し、事前にクッキー等を補食する。ただ、これは、予想が外れると、後上がりで高血糖になるリスクがある。
寝る直前に(クッキーなどのカロリーが多い食べ物)を補食しないようにしている。以前は、入眠時の血糖値が130以上になるようにクッキーなどを補食していたが、今は110~120くらいで問題ない。100以下のときは、低カロリーの食べ物(ブドウ糖またはINゼリー・ブドウ糖)5~10gを補食する。
これが残存インスリン時間を変更した効果のひとつ。
就寝中のグルコース変動
14日間の時間帯別のグルコース変動を、AITの変更後と変更前で比較する。
AITを2時間15分に変更後(1/5~1/18):

AIT2時間(12/8~12/21):

就寝~起床直後の時間帯を抜き出し、比較し易いようにする。
AverageよりもMedian(中央値)を比較すると違いが分かりやすい。午前3~6時の中央値は、変更前(AIT=2時間)の5070台が変更後(AIT=2時間15分)は90台に上がっている。

TIR(Time In Range)は91.2%で良好(変更前の同じ期間のTIRは83.8%)。

日別のデータ
日別のデータで、実際の血糖マネージメントを記録する。
22時あるいは23時から午前3:30まで、自動補正ボーラスを止めるために、必ず一時目標をセットしている(詳細は後述)。
データ1(1/09夜~1/10朝)
夕食後、平穏に推移後、次の対応を行った。
- 22:54 実測値114mg/dLで較正(最小注入レートの制限時間のアラートに対応)
- 23:32 グルコース値102mg/dL → 補食(INゼリー・ブドウ糖10g)
- 20時以降、オート基礎が停止していたため、リバウンドでグルコース値が170まで上昇
- 0:40 一時目標をキャンセルし、マニュアルボーラス(後述)実施:0.25u + 0.60U → 一時目標をセット

起床後、実測124mg/dL(グルコース値114)

データ2(1/11夜~1/12朝)
- 23:49 実測値91mg/dL(グルコース値120mg/dL)→ 乖離があるので較正
- 23:55 補食(INゼリー・ブドウ糖10g)
- 午前2時 グルコースがピーク → その後下降(一時目標をセットしているので、自動補正ボーラスは停止)
- 午前3:46 自動補正ボーラスで0.25u (一時目標は3:40に終了)
- 起床後、実測値105mg/dL(グルコース値114mg/dL)

データ3(1/13夕食~1/14朝)
- 夕食に唐揚げを食べたので、後上がり対策で食事の1時間後に+30%(2.20u)を追加ボーラス(分割ボーラス)
- 予測が外れ、低血糖に向かう。回避するため、以下の補食を行う
- 23:35 実測104mg/dL(グルコース値113mg/dL) → 較正
- 23:56 ブドウ糖5gを補食
- 起床後、実測値98mg/dL(グルコース値115mg/dL)

データ4(1/14夜~1/15朝)
- 夕食のカーボカウントが合わず、過ボーラスだった
- 20:58 クッキー補食:糖質9g( グルコース値114mg/dL)
- 21:50 ブドウ糖10gを補食(グルコース値88mg/dL)
- 23:39 実測124mg/dL(グルコース値122mg/dL)
- 起床後、実測値88mg/dL(グルコース値91mg/dL)

スマートガード目標を110に変更 ⇒ 1/24 目標を120に変更
2週間の観察から、AITの変更はオート基礎と自動補正ボーラスによる注入量を減らす効果があることが分かった。一方、スマートガード目標を120に設定していることが、就寝中のグルコース値が高めしていることに気づいた。
そこで、1/19から目標を110に変更した。
データ5(1/18夜~1/19朝)
- 20:43 クッキーとブドウ糖を補食:糖質21g(グルコース値97mg/dL)
- 23:35 実測143mg/dL(グルコース値137mg/dL)
- 起床後、実測値109mg/dL(グルコース値99mg/dL)

1/31 追記:
1/19~1/23の5日間はスマートガード目標を110で使ったが、1/24から120に戻した。私の場合、AITが2時間15分で目標120が良いとの判断。
就寝中の低血糖を防ぐために一時目標を使用
就寝中、一時目標をセットして自動補正ボーラスが動かないようにしている。この設定は午前3時半まで(目安)とし、それ以降はスマートガードがフルに動くようにしている。
理由は次の3つ
- 午前4時ころから血糖値が上がることが多い(血糖値が上がらなければ自動補正は動かない)
- 自動補正ボーラスで血糖値が下がり過ぎても、午前6時半ころに起きるので、リスクが少ない
- 最小注入レートの制限時間に達する(オート基礎がタイムアウトする)アラートの発生を抑制できる
上記の3も重要なポイントで、血糖値が低い状態が続くとオート基礎が停止する。それが長時間(3~6時間、私の場合は3時間)続くと、「スマートガードは最小注入レートの制限時間に達しました」のアラートが出て、「要血糖値」の状態になり、ポンプのアルゴリズムが定める基礎レートで注入を行う。その状態を放置すると低血糖になる可能性が高い。
就寝中にこの状態(「要血糖値」)になった場合
- 目が覚めて気づけば、起きて補食して寝直す(→「要血糖値」は放置して自然に回復⇒詳細は「 780Gスマートガード:「血糖値が必要です」は補食で対応 」を参照)
- 面倒なときは、較正なしで「要血糖値」の解除手順を行う(詳細は「 780Gスマートガード:「要血糖値」で較正をスキップする 」を参照)。ただし、これを行うとインスリンが注入されない時間が長くなるので、糖尿病性ケトアシドーシスに陥るリスクがあるので、要注意
で対応している。
一時目標がONのときの高血糖はマニュアルボーラスで対応
就寝時の血糖管理のために、寝る前に高血糖(150以上)であれば、必ずマニュアルボーラスを使い、血糖値を下がる対応を行っている(自動補正に依存しない)。
マニュアルボーラスの使い方は
- ホーム画面で下(v)ボタンを押す
- ボーラス画面が表示され、”調整”の項目で150mg/dLに下げるためのインスリン単位数((グルコース値ー150)÷インスリン効果値-残存インスリン)が表示される(下図)
- ボーラスする

ある程度下がれば、オート基礎で十分カバーできる。
この使い方はとても便利で、私は頻繁に使用している。
課題
日中の補食が減らない。何が原因か、ある程度把握できているが、ダイエットと低血糖のリスクを天秤にかければ、無条件に後者が重要なので、現状で満足するしかない。
体重は66㎏でフラットで変化がない。これは努力の成果と思う。正月の食事で太ることを考えれば、まあまあの状態と思う。
ダイエットは気長に取り組むしかない。
その他
スマートガードで、インスリン量に関する設定は、糖質比の設定に加え
- スマートガード目標の変更(120 ⇒ 110 ⇒ 100)
- 残存インスリン時間(AIT)を調整(長く)する
の2つがある。
スマートガード目標を大きくしても、自動補正ボーラスの注入量に直接反映されないはず(自動補正はグルコース値120をターゲットとして注入するインスリン量を決めるようになっている)。もちろん、スマートガード目標でインスリン注入量が変動するが、自動補正が原因で低血糖が起きるのであれば、低血糖を防ぐ効果はないと考えられる。
残存インスリン時間(AIT)は、スマートガードで注入量を決めるアルゴリズムに直接関係する(自動補正とオート基礎に影響する)はずなので、低血糖を減らす効果がある。
スマートガードはPID(Proportional Integral Derivative 比例・積分・微分)アルゴリズムで自動補正ボーラスが動くため、グルコースの動きによってはインスリンが過ボーラスされることがある。体内に注入されたインスリンを減らすことはできないので、低血糖に陥ることになる。