昨年9月からCGMセンサを腕(上腕裏)に留置(装着)しています。変更理由は、770Gの使用準備です。
CGMセンサの留置部位
ポンプを使い始めた最初の数ヶ月は腹部、その後、腕や大腿部を試した後、昨年8月までの約3.5年は尻(腰骨と尻の中間くらいの部位)に留置していました。
変更のきっかけは、MiniMed 770Gの英語版の「System User Guide」に記載されているセンサの精度MARD(Mean Absolute Relative Difference)です。腕に着けた場合は腹部よりも精度が良いことを知りました。海外のFacebookの投稿でも、腕にセンサを着けている人が圧倒的に多い。
メドトロニックはマニュアルなどに下図のように腕にセンサを装着した写真を掲載して、腕に留置することを推奨しているように見える。
770Gの英語版の「System User Guide」のP.205にセンサ留置の推奨部位が掲載されている。
P.332~333に精度MARDの測定値が載っている。
全体で腕が9.09%、腹部が10.55%。MARDは実際の血糖値とセンサグルコース値の差異を%で表したものなので、低い方が精度が良い。
不思議なことに、日本語版の「システムユーザガイド」にはこの情報が載っていない。
日本語の資料は、センサの留置部位について、「はじめてみよう!リアルタイムCGM」のP.11に次の説明があるが、英語版とは少し異なる説明になっていると思う。
「センサの精度を保つために装着部位の選択はとても重要です。」とあり、「屈曲部位(座った時に入るお腹のシワの部位など)」は避けるとなっているのだから、腹部はセンサ装着に向いていないはず。ちょっと不親切と感じる。
前回の記事「770Gの「要較正」と「要血糖値」について」に書いたとおり、ポンプはセンサ読み取り値(ISIG値)に不整合や不安定を検知すると較正間隔を短くする。最悪ケースは使用中のセンサを無効にして「要センサ交換」のアラートが出ることがある。
そこで、640Gの使用中に慣れるため、センサを腕に留置しています。これまでの約9ヶ月で25個のセンサを腕に留置した(左右の腕を交互に使っている)。
アームカバーの使用
センサを腕に留置して、問題が幾つか起きた。
- 日数を経ると腕の湾曲の影響でテープの端が剥がれてくる(12日間(6日×2クール)の使用に耐えられない)
- 腕の湾曲でセンサが浮いているように感じる(ISIGの乱れの原因?)
- センサをドアや壁などにぶつけてしまう心配がある(暑くなり半袖を着るようになり、この懸念が大きくなった)
これらの問題に加え、ミニメド770Gではセンサを安定させるためにオーバルテープを2枚貼るように求められている。2枚目はトランスミッタにかぶせるので、使用途中でトランスミッタを外せなくなるため、2枚目を貼りたくない。
これらの問題をアームカバー(サポーター)の使用で解決できる。
このアームカバーは、sakuさんの製品です。
メルカリShops - saku's room (mercari-shops.com)
使用する生地はニットの伸縮性が高いもので、腕のサイズに合わせて作ってくれるので、きちんとフィットする。
sakuさんの協力を得て、幅を8センチ、9センチ、10センチなど幾つか試してみました。男の場合、腕の太さが肩に近い上部と肘側の下部で太さが異なるためテーパーをつけもらった。エンライトセンサの長さ5.5センチをカバーするには幅10センチが最適。6月初めから毎日使用している。最初は少し圧迫感があったが、段々慣れ、今は違和感なく、とても良い。
付随効果として、センサを留置して直ぐにアームカバーを使うことで、アームカバーの圧力によりセンサ本体の粘着部とテープが腕にしっかり張り付き、センサの安定に役立っていると感じる。
ミニメド770Gのガーディアンセンサ3の場合、テープのはみ出し部分が少し長くなるので長さが6センチくらいになるから、アームカバーの幅は最低10センチ必要と思う。
今週末にミニメド770Gに移行する予定。
半日前にセンサを留置して、Marinateしてフィラメント(電極)を間質液に馴染ませるつもり。
Terry Wittは、Cold marinateにバンドエイドの使用を推奨しています。
くっつく包帯、ワンタッチパッド、伸縮包帯、バンドエイドなど、いろいろ試した結果、アルケアの自着包帯・サポート2号(幅5センチ)を腕に巻き付けて、粘着タブとセンサを押さえるのが良さそうで、私はこちらとアームカバーを組み合わせて使う予定です。