9日間の入院は、血糖コントロールについて見直す良い機会でした。ステロイド治療という未知の分野で血糖値の上昇を経験し、試行錯誤しながら血糖コントロールを行いました。この経験を通じて再認識したことが2つあります。
- インスリン製剤の効果発現時間、作用時間と効果曲線、自分の食事スタイルとのバランスを考えることが必要
- ポンプの注入時間を考慮することで、血糖値を下げることができる
発症から4年ちかく経ち、日々のインスリン注入と食事を摂るという一連の行為がマンネリ化し、惰性で行うようになっていたこともありました。朝食について、この2点を改善すれば、高血糖が減ると思い、退院後からすぐに見直しました。
ヒューマログは射ってから効果が発現するまでに15~20分ほどかかるので、これまでは食前ボーラスから12〜15分後に食べ始めるようにしていました。作用のピークは約60分後ですが、このことはあまり念頭に置いていませんでした。
ポンプは、注入に時間がかかります。注入速度は、急速と標準から選べますが、過去のトラブル(「640Gの閉塞検出トラブル(原因)」)で急速は使いません。標準でボーラスする場合、注入速度は1分あたり1.5u、朝食時は12~14単位を食前ボーラスするので、8~10分かかります。この注入に必要な時間を考慮に入れる必要があります。
食事を摂って、胃で消化され腸で吸収される時、血糖値上昇のピークとインスリンの作用のピークが重なれば、インスリンが最も効果的に働くはず。そのために、次の2点を変え、朝食を摂るようにしました。
- デュアルボーラスをやめ、ノーマルでボーラスする
- ボーラス開始から20分後に食事を始める
9~12日の4回の朝食でこれを行いました。結果は、9~11日の3回は朝食後の血糖値が200以内に収まり、12日は243まで上がった後すぐに下降する、という好成績です。
10月9日
10月10日
10月11日
10月12日
この状況が続けば、朝食後の高血糖が解決できます。
朝食後の高血糖を無くすための、これまでに行ってきたことは必要なことだったし、役立っています。特に、朝食の糖質比がきちんと合っているので、上記2つによる効果につながっています。
時々、基本に戻って自分のやり方を見直すことも大事、と感じています。