1型糖尿病で定期的に通院している人は、血糖値を記録した自己管理ノート、あるいはe-SMBGやExcelなどで記録した類似の資料を病院に提出していると思います(私は、ExcelでA4用紙1枚にまとめたものを使っています)。
自己管理ノートの6頁に「血糖値」を記録する目的が書かれています。これらの目的以外に、隠れた目的があることを知りましたので、このことを書きます。
先日の日曜日(1/21)に開催されたYOKOHAMA VOXに初めて参加してきました。私が参加したグループ・ディスカッションに、K先生が参加されていました。約2時間のディスカッションの中で、ある女性が、リブレを使い始めてからSMBGで血糖値を測ることを止めたので自己管理ノートに記録することも行っていない、と話しました。これについて、K先生から、下記のコメントがありました。
厚労省が医療費を削減するために、病院が不必要な処方をしていないかに目を光らせている。その一つに、血糖値自己測定器加算がある。病院から見ると、患者がきちんと処方に従って血糖値を測定しているかは、自己管理ノートでのみ把握できる。そのため、病院は、自己管理ノートのコピー(複写される2枚目のページ)を保管している。これにより、監査が行われた場合、SMBGの穿刺はりと測定チップの処方が正しく運用されていることを説明できるようにしている(仮に、記録の保管が不十分で、血糖値自己測定器加算の運用に問題ありとされると、病院は多額の保険収入の返納を求められる恐れがある)。
保険点数の中で、SMBGの穿刺針と測定チップが処方される仕組みを維持するために、患者の一人一人が、血糖値を記録し病院に提出することが必要なことを知りました。
なお、血糖値自己測定器加算の保険点数は、測定回数(穿刺器具と測定センサーの個数)に応じて、以下のようになっています。1型糖尿病患者であれば、月1:20回以上の測定で1500点 になるはずで、この加算部分が医療費の中で大きな比重を占めます。
- 月40~59回 580点
- 月60回以上 860点
- 月80回以上 1140点
- 月100回以上 1320点
- 月120回以上 1500点