センサーの留置、CGMの較正でいろいろな失敗をしてきました。振り返ってみると、失敗したことが、CGMを理解して使いこなすことにつながっています。
その中で、CGMを安定して使うことにとてもなったことを書きます。
ポンプを使い始めて約3週間後に起きたトラブルです。新しいセンサに交換した日の夜、CGMが表示する血糖値がSMBGで測定した血糖値よりも70~100mg/dL低い状態(下図)になりました。新センサ交換後の最初の較正は問題なく、6時間以内の2回目の較正(夕食前の血糖値が変動していない時)は、CGMが80で、SMBGが70でした。
この後、3日間に渡り、起床時のCGMがSMBGに対して大きくズレました。
- 翌日の朝6時:SMBGが93、CGMが49
- 翌日の朝9時30分:SMBGが180、CGMが255
- 2日後の朝7時:SMBGが111、CGMが52
- 3日後の朝7時:SMBGが111、CGMが89
サポートラインに電話しましたが、窓口の担当者では原因が分からず、「センサの留置が悪い可能性がある。様子を見て欲しい」等の返答でした。専門知識がある人と話したいとリクエストしました。数時間後に、詳しい人から連絡がはいり、事情を説明したところ、下記のアドバイスがありました。
- SMBGに対してCGMの値が50以上乖離している場合、較正を避ける(短時間に連続して較正するのも良くない)
- ISIGの値が15以下の時、センサがデータをきちんと測定できていない可能性が高い
- 上記のトラブルは、センサのリセット(初期化)で解決する
上記のトラブルは、3日目の午後に、何もせずに解消しました(センサが無駄にならなくて良かった)。
私がこのトラブルで理解したことは以下です。今は、以下に注意してポンプを使っているので、安定してCGMを使えています(較正時、CGMがSMBGに対して大きく乖離するがほとんどない)。
- 新センサーに交換した時、24時間以内の較正を慎重に行う(交換後の6時間以内に行う2回目の較正、12時間以内の3回目の較正)
- CGMは、時間に関するデータを持っている(最初にズレが起きたのが眠前で、この大きな乖離を無視して較正したため、就寝中のCGMに影響し、起床時のCGMにもズレが起きたと考えられる)
- ISIGの値を定期的にチェックする(モニターする)ことが必要
- 回数を増やして較正しても、CGMの精度は上がらない(むしろ悪影響する)
ポンプ/SAPを使う上で、難しいのはCGMの取扱いだと思います。メドトロニックが提供する説明資料で、トラブルを解決したり、スムーズに使えるようにならないことが大きな課題と思います。