昨日、ツイッターで下記の発言を見かけました。
詳しい人はすでに知ってるかもだけど
血糖が血液から間質液に反映されるまで約10分かかる(10分前の血糖値)。
なので間質液測定とインスリン療法を併用している場合、末梢血より高めの血糖値(100くら)で低血糖か判断し対処する必要がある。
そしてリアルタイムの確認は必ず末梢血で。
ということは低血糖に対処するために何か飲食しても、間質液で評価していると10分は上がってこない。
上がらないからまた飲食する。
すると数十分後には今度は高血糖に。こういう患者は血糖の乱高下を繰り返し、記録が大きく乱れているそう。
この説明は誤解を生むと考え、私は、以下のコメントを返しました。
10分は生理的な遅れですね。
最近話題のリブレは、記録される間隔が15分なので、これを加味すると20~30分の遅れがあります → 私の体感
インスリンポンプのSAPは5分間隔なので、15分の遅れを前提にプログラムされている → 私の推測
上記を発言された方から私のコメントに同意いただいています。ここにある「血糖が血液から間質液に反映されるまで約10分かかる」は生理的な遅れです。リブレの利用者から見ると、実際は、これにリブレの処理時間(センサの値をリーダーが読み取り、グルコース値として表示する時間)が加わります。
アボットのHPに以下の説明が掲載されているとおり、リブレは、皮下の間質液を「1分毎に測定し、15分毎にグルコース値を記録」します。
この「1分毎に測定し、15分毎にグルコース値を記録」を正しく理解することは、リブレを使用する上で、とても重要です。リブレが、1分毎に測定した値をどのように15分毎のグルコース値に変換しているかはブラックボックスですが、リブレの処理に最大15分かかる、言い換えると、最遅で15分前の間質液の値で計算されたグルコース値が表示されることがあると考えるべきと思います。
したがって、リブレが表示するグルコース値は、SMBGの血糖値に対して、理論的には、②血糖が血液から間質液に反映される時間(約10分)に、③リブレの記録時間15分を加えた時間遅れていることになります。
現実の世界では、低血糖と感じた時にブドウ糖を摂った場合、①これが胃から腸に流れ腸で吸収され血液中の糖分に変わる時間が必要です。この時間を最短で約10分と仮定すると、ブドウ糖を摂った結果がリブレに表示されるには、①10+②10+③15=約35分かかることになります。
昨年の夏、リブレを使用している時に、私は実験してみました。その時の経験では、ブドウ糖の摂取から30~40分ほど経過してリブレのリーダーにグルコース値の上昇として現れました。このことは、ここに書いています。
これは、私の経験値ですが、個人差があることなので、リブレを利用する際は、上記を理解した上で、ブドウ糖を摂るなどして試してみることが必要と思います。
1/14 午前11時55分 誤記訂正及び追記をしました。