1型でいこう!

My life with type 1 diabetes.

ポンプ/SAPのCGM較正はなぜ必要?

前記事で「CGMの扱いがポンプ/SAPを使う上で難しい」と書きました。今回は、これを解決する一つのアプローチとして、私が行っていることを書きます。

 

「はじめてみよう!パーソナルCGM」の2ページに、次の説明が掲載されています。ここに、「CGMのセンサーは、血糖値より少し遅れて上がり下がりする「間質液のグルコース濃度」を測っています。定期的に実測血糖値を入力すること(較正)で間質液で測定した値を血糖値に近づけます。」とあります。

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CGMセンサは、血糖値(血液中のグルコース)を測定していません。CGMが測定しているのは、皮下間質液のグルコースです(これはリブレも同様)。センサーが測定した間質液のグルコース濃度がポンプに渡されます。この値は、ポンプで「メニュー」→「履歴」→「ISIG履歴」で表示される画面で確認できます。

 

メニメド620Gのシステム・ユーザーガイドの120ページには、「ISIGとは、センサが測定した信号のうち、センサグルコース値の計算に用いられるものを指します。ISIG履歴機能では、直近24 時間のISIG値の履歴が表示されます。」とあります。

 

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このISIG値は、血糖値に1対1で対応しません。例えば、ISIG値が25.00の時、これが血糖値として幾つになるか決まりません。この関連づけを行うために、血糖値測定器(SMBG)で測った血糖値をインプットすることが必要になります。これが「較正」です。

 

では、一度較正を行えば済むように見えますが、CGMセンサが測定したISIG値と血糖値の関係が時間の経過で変わります。例えば、朝7時にISIG値が25.00で、その時のSMBGの血糖値が100であったとして、夜22時にSMBGの血糖値が100であってもISIG値が26.55となることがあります。このように、CGMセンサが測定したグルコース濃度(ISIG値)と血糖値の対応関係が変化します。このことも、1日に3~4回の較正が必要とされている背景にあると思います。

 

私の経験では、ISIG値と血糖値の関係は、同一のセンサ内で、ある程度の規則性があると考えています。私は、ここに着目して、CGMセンサを変えるたびに、ISIG履歴から次のようなメモを作成しています。

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私は較正する際にISIG値を確認しています(同時にメモにISIG値を記入)。この確認により、血糖値測定器(SMBG)の誤作動をポンプに較正としてインプットすることも防げます。特に、SMBGとポンプが表示する血糖値に大きな乖離がある場合、この確認は役立ちます。

 

ポンプのISIG履歴を表示させ、今のISIG値をメモの数値にあてはめ、自分の血糖値を確認します。これにより、ポンプが表示する血糖値が信頼できるかを判断したり、較正が正常に行われていない場合でも血糖値を把握する参考にしています。

 

センサを交換した時、この関係をリセットしてメモを更新しています。