TDD(1日のインスリン総量)がスマートガードのオート基礎と自動補正ボーラスに影響する。前日までの6日間のTDD中央値が低くなるとオート基礎が下がり、自動補正ボーラスも入り難くなる。詳細は6/26の記事にまとめています。
この現象を避けるために、糖質が少ない(食前ボーラスが少ない)ときはインスリン量8単位を目安にダミーでボーラスしている(不足分を食べたことにする)。
この方法(TDDの平準化)を行い2ヶ月が経ったので、効果などを振り返る。
目次
TDD(1日のインスリン総量)の平準化
ダイエットを始めたことがきっかけで、スマートボーラスの自動補正ボーラスが入りにくい現象に気づいた。直近6日間のTDD中央値が低下したことが原因と推定。
解決策として、6/30から食前のボーラスが8単位になるように空ボーラス(不足分のインスリン相当を食べたことにする)して、TDDが35くらいになるようにポンプを操作している。
体内に注入されたインスリン量(実際のTDD(水色))とポンプにインプットされたインスリン量(調整後のTDD(うす緑))をグラフで比較:

実際は24~40の範囲でかなり凸凹するTDD(水色)は、空ボーラス(食べたことにする)で調整され、34~38の範囲(うす緑)に平準化した。
ポンプのアルゴリズムが中央値をどのように計算しているのか分からないので、簡便法でExcelのMedian関数を使い中央値を計算した。
青は実際のTDDから算出した中央値、緑はポンプにインプットしたTDDから算出した中央値で、実際は27~35の変動は概ね35~39の範囲に調整できている。

効果
この方法はとても効果がある。
スマートガードではオート基礎と自動補正ボーラスが連動して血糖値に下げる仕組みになっているので、オート基礎レートが低いと自動補正ボーラスの動きも下がることになる。
今回の方法で、グルコースが上昇中、あるいは高い状態が続くとオート基礎は5分ごとに0.075~0.1単位が注入されるので、1時間の注入量は約1単位になる。なお、これをもっと大きくすると低血糖になるリスクが高まるので、私の場合、この基礎レートが適切と考えている。
Guardian Monitorでオート基礎レートを確認している。確認したベーサル値から、ミニメドモバイルで表示されるベーサルのマーク(ピンクの縦棒の長さ)を次のように読みとることができる。
- ピンク色の縦棒が長いのは0.1u
- 少し短い縦棒は0.075u
- 中間の長さは0.05u
- 短いのは0.025u
ある程度のインスリンがオート基礎で注入された後、自動補正ボーラスが働く仕組みになっている(オート基礎が注入されていない状態で自動補正ボーラスが働くことはない)。ただし、詳細は不明。
このことは、実際のケースを見ると分かる。
8/12(月):

8/17(土):

8/23(金):

評価と考慮点
スマートガードに関係する設定項目は、残存インスリン時間(AIT)、糖質比、目標血糖値の3つのみで、オート基礎レート、インスリン効果値などはアルゴリズムが自動的に決める。その決定の中核は6日間のTDDの中央値になっているようだ。
そこで、TDDを調整すれば、オート基礎レートと自動補正ボーラスを操作できる、との考えで、食前に実ボーラスと空ボーラスを組み合わせている(同じタイミングでこの2つを行う)。
2ヵ月の経験ではデメリットを感じていないが、
- 食事用ボーラスから2時間はポンプが認識するインスリン量と体内に注入されたインスリン量が一致しない。残存インスリン時間を2時間に設定しているので、2時間後にボーラスした情報はクリアされるので、そのときまでは影響がでる
- ポンプに表示される残存インスリン量は空ボーラスを含むため、参考にできない。なお、残存インスリン時間を2時間に設定した時点で、表示される残存インスリンは、体内でインスリンが効果を発揮する実態とは異なる
- (ポンプが自動計算する)インスリン効果値は、食べたこととして調整するので、大きく影響していない
と考えている。
780GがTDDを基準にオート基礎レートや自動補正ボーラスなどを計算するアルゴリズムになっていることに違和感を感じる。基本的に、摂取する糖質量(=インスリン量)が多いか少ないかでインスリン効果値が変わる訳ではないので、この仕組みが合わないケースがあると思う。
また、780Gは欧米の人たちを基準にアルゴリズムが開発されているので、どこまで日本人に合うのかの疑問もある。海外のFacebookのポストから、欧米人の多くはTDDが50~80単位くらいあるようなので、TDDが30以下の人はアルゴリズムの想定外になるのでは、との懸念もある。
780Gは汎用ポンプであり、柔軟性を求めるのは無理なのかもしれない。でも、ポンプ使用者が10人いれば10人異なるのだから、何らかの方法で対応できるようにして欲しい。そうは言っても無い物ねだりになるので、私は、ポンプの機能を理解・把握して、自分の体と生活に合うように工夫するしかないと考え、いろいろ試行錯誤している。
その他
食前ボーラス時にカニューレからチューブを外してもう1回ボーラスすることが、最初は面倒に感じていたが、今はルーチン化しているので、苦にならない。
外食時は、空ボーラスをティッシュに染みこませればOKで、簡単。ただ、今は夏で薄着なので、シャツをめくれば容易にチューブを外せるが、冬になって厚着になるとそうはいかない。今後、工夫が必要。