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780Gスマートガード:自動補正ボーラスが入りにくい現象

この1週間ほど自動補正ボーラスの動きが悪く、高血糖の頻度が増え、なかなか下がらない状態が続いた。最初は食事の影響かなと思い、ポンプ任せで過ごしたが、2日前にその原因が分かった。

 

目次

 

TDDの影響

オート基礎で注入されたインスリン量は、ポンプ本体やミニメドモバイルアプリで把握できないが、iPhoneアプリのGuardian Monitorで分かるので、ときどきチェックしている(Guardian MonitorはApple Storeからインストール、サブスクせずに無料の機能でOK)。

 

これまではオート基礎レートが最大0.1u~0.125で問題なかったが、5月下旬にダイエットを始めた以降、最大レートが0.075uに下がった。これを時間あたりで見ると、以前は1.2u(0.1×60分/5分=0.1×12=1.2)だったのが、0.9u(0.075×12=0.9)になり約25%の減少。

 

770Gのアルゴリズムは、『オート基礎レートは直近6日間のTDD(1日のインスリン総量)の中央値の割合で計算する(PROTOCOL FOR HYBRID CLOSED LOOP TECHNOLOGY」のPage 9)』との考えになっている。

780Gでも、この考え方が引き継がれているはずで、オート基礎レートなどのスマートガードのパラメタは直近6日間のTDDなどを参照して深夜0時に計算する仕組みになっているようだ(計算式は改良されていると思う)。

 

自動補正ボーラスの動き

6/24の夕食後にグルコース値が200mg/dL超が続いたが、自動補正ボーラスがほとんど行われない(下図)。残存インスリン時間(AIT)を2時間に設定しているので、19:35に1.65単位を食事ボーラスした2時間後の21:35には残存インスリンがゼロになる。それにもかかわらず、ポンプはオート基礎によるインスリン注入(最大レート0.075u)のみを行うため、血糖値が下がらない。

 

22:19にやっと自動補正ボーラスで0.25uが注入されたが、その後もオート基礎だけが続き、23:54に自動補正ボーラスで0.15uの注入が行われた。

 

6/25の午前0時にスマートガードのパラメタが再計算されたことで、0:09に自動補正ボーラスで0.65uが注入された。

 

あまりにも突然な自動補正ボーラスの変化を見て、TDDが大きく影響していることに気づいた。

 

直近6日間のTDD中央値は

  • 6/22 午前0時 29.000(6/16~6/21のTDD中央値)
  • 6/23 午前0時 29.600(6/17~6/22のTDD中央値)
  • 6/24 午前0時 29.600(6/18~6/23のTDD中央値)
  • 6/25 午前0時 31.338(6/19~6/24のTDD中央値)

となっている。恐らく、この変化(29.600⇒31.338)が影響したのだろう。

 

午前4時ころに低血糖になり、スマホのアラームで目が覚めた。午前4時半ころにグルコース値57mg/dLでブドウ糖10gを補食。これで回復できたが、低血糖になったのは自動補正ボーラスの動きが原因と思う。

 

自動補正ボーラスの動きが回復

6/25から、オート基礎レートの最大値が0.1uになると共に、自動補正ボーラスの動きも元に戻った。

 

6/25昼食後のグルコース変動

 

6/27午前のグルコース変動

250mg/dLまで上がったが、自動補正ボーラスのみで対応できている。

直近6日間のTDD中央値は次のように推移している。この変化がプラスに働いている。

  • 6/26 午前0時 33.150(6/20~6/25のTDD中央値)
  • 6/27 午前0時 34.063(6/21~6/26のTDD中央値)

 

今後の対応

今後の対応として

  • TDDを維持できるようにコントロール(食事とボーラス)する
  • 自動補正ボーラスに依存せずに、血糖値が高ければ補正する

が考えられる。それぞれ一長一短がある。

 

TDDを維持するためにボーラスする(食べる)は、食べたくないのに食べることになる。これはダイエットを諦めることになるので、やりたくない。

 

自動補正ボーラスでカバーできるか否かは、オート基礎レートをチェックすれば予想できることが分かったので、これを判断の指標にしようと思う。

自動補正ボーラスに任せても血糖値が下がりそうもないと分かった場合、自分で補正ボーラスを行う。その方法は

  • フェイクカーボで食事を摂ったことにしてボーラスする
  • マニュアルモードに切り替えて、マニュアルボーラスする

の2とおりがある。

 

フェイクカーボでボーラスすると、ポンプは注入されたインスリンが食事の糖質を処理するためと判断するはず。そのため、オート基礎の注入は動き続ける。

 

一方、マニュアルモードに切り替えてボーラスした場合、ポンプは血糖値を下げるためにインスリンが注入されたと扱うはず。その結果、オート基礎は一定時間停止する。

 

この2つはそれぞれに一長一短があるので、一概に決めるのは難しいと思う。

 

私は、次のメリットから、マニュアルに切り替えてボーラスする予定。

  • ボーラスするインスリン量を決めるのが容易(オート基礎で注入されるインスリンを考える必要がない ⇒ 低血糖のリスクを減らせる)
  • 必要なインスリンを一度にボーラスできるので、血糖値を下げる効果が高い

 

マニュアルモードに切り替え(スマートガードをOFF)てボーラス後、次の手順でスマートガードに戻す。

  • スマートガードをONにする
  • 「要血糖値」に対して、ポンプ表示のグルコース値を入力(血糖値入力画面で、上向き矢印を押すとグルコース値が表示される→その状態で「保存」する)
  • 「センサ較正?」が表示される→「いいえ」を選択

これでできるので簡単。また、780Gのアルゴリズムを乱すこともない。