1型糖尿病を発症してから、合併症を防ぐために注意していることがいろいろあります。その中の一つがフットケアです。
1年前の入院中に受けた「糖尿病教室」の講義でも、”フットケア”の話しがありました。一般に、足のケアは見過ごされがちですが、私は、
- 皮膚病に罹りやすい(15年ほど前に水虫になり、完治させるのに苦労した)
- 冬になると足の裏がカサカサになる(かかとがひび割れる)
- 足先の冷えが激しい
の問題があるので、特に、足に気を配っています。
日本糖尿病協会の月刊 糖尿病ライフ「さかえ」の2018年・第2号に、『足の白癬症の傾向と対策』の特集が掲載されています。この記事は、私が行っていることに重なるので、一部を引用しながら、私が実践していることを書きます。
白癬症は水虫のことです。さかえの記事では、「ただの水虫と思うかもしれないが、糖尿病患者は白癬症(水虫)に感染しやすいこと、白癬菌が小さな傷から侵入して、皮膚の深部まで侵入して感染を起こす。これが原因で足の壊疽や足切断になることがある。」と注意を喚起しています。白癬症の予防・改善の方法として、以下の6つを上げ、詳しい解説が掲載されています。
- 毎日足を見る
- 足をきれいにする
- 乾燥させる
- 保湿をする
- 蒸れを防ぎ、通気を心掛ける
- 白癬菌を広めない
面倒なことは長続きしないが私のモットーの一つです。私が行っていることは、極めて単純な3つです。
- 風呂に入った時に、足の爪と皮膚の隙間をブラシで洗う
通院先のフットケア専門医の薦めで購入した、病院の売店で販売されていたブラシを使っていますが、毛先が柔らかい歯ブラシでもOKです。このブラシを風呂場の石けん入れの脇に置き、体を洗った後、ブラシに石けんをつけ(2回ほどブラシで石けんを撫でる)、足の爪と皮膚の隙間(爪の周囲)及び指の間をこすります。必要な時間は1分程度です。ブラシで洗った後、シャワーを使って、体についた洗剤を流すのと一緒に、足もきれいに流します。
使用しているブラシは、足育研究会の「あしラブラシ」です。 - ドライヤーで足指の間と爪の水分を飛ばして、乾燥させる
風呂上がりに足をタオルで拭いた後、手で足の指と指の間を広げ、ドライヤーで水気を乾燥させます。白癬菌(水虫)は、指の間や爪の生え際等を住処にするので、爪の周囲についても乾燥させます。タオルで濡れを拭き取った後にドライヤーで乾燥させるのは、短時間で終わります。この乾燥方法は、水虫に感染した時に、皮膚科医から教えてもらったもので、足の皮膚病を防ぐ最良の方法です。 - 足全体及び爪と爪周りに保湿剤(ヒルドイド)を塗る
糖尿病の主治医に処方してもらった、ヒルドイドを足全体及び爪と爪の周り(生え際の隙間)に塗ります。爪と爪の生え際にも塗ることが重要です。これは、糖尿病発症後に診察を受けたフットケア専門医(皮膚科医)の指導によるものです。
ここに書いた3つを行うことで、「毎日足を見る」、「足をきれいにする」、「白癬菌を広めない」についても同時に行うことになります。
1型糖尿病を発症から1年2ヶ月ほどになりますが、退院後からこの3つを続けています。続けるコツは、生活のルーチン(自分の行動パターンに組み込む)にすることです。