1型でいこう!

My life with type 1 diabetes.

カニューレ:クイックセットとシルエットを比較する

私はポンプのカニューレ(インスリンの注入を行うために皮膚に刺す器具)をクイックセットで使い始めましたが、カニューレのもう一つのタイプであるシルエットについて詳しいことを知りませんでした。ポンプを使っている1型患者の多くの方がシルエットを使っていることを知り、シルエットを使ってみたいと考え、2月に試して見ましたが、4個ほど使って「やはりクイックセットの方が良い」との考えになりました。

ところが、その後、カニューレ(クイックセット)のトラブルが何回か起き、シルエットの良さを見直し、今はシルエットをメインに使っています。

 

クイックセットとシルエットを単純に比較します。

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 このような表面的な比較よりも、もっと重要なことは、どちらのカニューレが確実にインスリンを注入できるか、言い換えると、どちらの方が使用上の安心感があるかが判断ポイントになると思います。私は、この点で、シルエットはチューブとカニューレを確実に接続できる(外れる心配がない)ので、優れていると感じています。

 

チューブとカニューレの接続方法は、クイックセットとシルエットで、まったく異なります。

 

クイックセットは、チューブとカニューレの矢印()を合わせ、時計回りに回して、接続します(下図の①~④)。時計回りに回した時に、内部でストッパーにかかり外れを防ぐ構造になっていますが、確実にストッパーにかかっているかを見て確認できません。このため、チューブとカニューレの接続が不十分で、インスリンが流れる穴がズレてしまい、高血糖になるトラブルを経験しました(このトラブルについて、ここに書きました)。

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  ②f:id:taky5566:20180420234916j:plain

  ③f:id:taky5566:20180420234920j:plain

  ④f:id:taky5566:20180420234923j:plain

 

シルエットは、チューブをカニューレの接続部に差し込んで、チューブ側の爪(下図①の下部)がカニューレの接続部にパチンと留める形(下図の④)になっているので、使用中に外れることはありません。また、接続時に、きちんと接続されたことを「パチン」という音で確認できます。

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  ②f:id:taky5566:20180420235347j:plain

  ③f:id:taky5566:20180420235356j:plain

  ④f:id:taky5566:20180420235359j:plain

 

シルエットのデメリットは、太く長い針を体に刺すことの恐怖感です。

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この針(上図)を、皮膚に対して30~45度くらいの角度(20度は浅すぎると思う)で深く刺します。私は、シルエットを使い始めた時、針の長さにかなりビビりました。そのため、浅い角度で刺してしまい、インスリンの注入が不完全になるトラブルが起きました(これが、2月の試用でシルエットを断念した理由です)。

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シルエット用のサータがあります。これを使えば、確実にシルエットの針を刺すことができます。

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でも、このサータがかなりゴッツいので、使いたいとは思いません。シルエットを使っている同病の方々も、サータを使っている人はいないようです。

今は、手刺しに慣れ、まったく問題ありません。

 

クイックセットの利点は、サータを使って容易に装着できることです。サータにセットし、皮膚にあて、リリースボタンを押せば良いので、簡単です。

 クイックセットは装着が簡単にできるため、私は、背中にカニューレをつける時はクイックセットを使います。通常は、シルエットを使っています。