ペンタイプのインスリン製剤は、使用開始までは冷蔵庫に保管し、使い始めると冷蔵庫に入れずに室温で保管します。これは、1型糖尿病を発症して入院中に教えられたことです。その時は、何も疑問を持たず、「そういうものだろう」と受け入れました。
ポンプを使い始めて、初めてバイアル瓶のインスリンを渡された時、
- 保管は冷蔵庫
- ポンプのリザーバに充填する前に、インスリンを室温に戻してから充填する
- リザーーにインスリンを充填後、バイアル瓶を冷蔵庫に戻して保管する
と教えられました。
ここで「?」と思いました。
- なぜ、ペン型インスリンと同様に、「バイアル瓶の開封後、室温で保管してはいけないの?」
- 冷蔵庫から出して室内に数時間置いた後に冷蔵庫に入れるを繰り返すと、「温度上昇→温度低下→温度上昇→温度低下・・・でインスリンが劣化しないの?」
病院の薬剤師にこの疑問を聞いてみました。薬剤師の回答は、
インスリンを室温に戻す→冷蔵庫に入れる→室温に戻す・・・を繰り返しても劣化はしない。問題は細菌の感染である。
インスリンはタンパク質なので、室温で放置すると細菌が繁殖する。それを防ぐために、冷蔵庫での保管となっている。
リザーバの充填を行う前に、バイアル瓶の装着部分をアルコール綿で消毒するのも、細菌の付着を防ぐためである。
です。
なるほど、と納得しました。
ペン型インスリンの使用後に注射針を外すことになっていますが、これも細菌が注射針を通してインスリンに入り込むことを防ぐためのようです。