1型でいこう!

My life with type 1 diabetes.

血糖測定器の誤作動と較正

時々、血糖測定器が誤作動します。”誤作動”という言葉を使う理由は、実際と異なる血糖値が表示されるためで、測定し直すと異なる(正しい?)値が表示されるからです(私の理解は、機器のスペックに起因して起きる、実測値と設計値(真の値)の差が”誤差”です)。

 

実測値で起きるグルコース値の乖離 

昨日(8/20)、起床後に行う実測が68だったので、『低血糖時は較正しない』のマイルールで、較正をスキップ。

朝食後に、較正のために実測すると98。いつもは、ISIG値をチェックして実測値が妥当かを確認しますが、この日は時間の余裕がなく、較正して終わり。

   f:id:taky5566:20210821235122j:plain

較正係数が前回較正(前夜の眠前時の較正)の4.6から3.5へ1.1も下がったため、実測値が間違っていた可能性が高い。

実際、ISIG値が、27.38 → 28.03 → 30.13 → 33.03(9:06の値) → 35.92と上昇しているので血糖値上昇が起きていること、ISIG値が33であれば血糖値が130になるはずで、実測値99が正しくないことが明らか。

この較正が原因で、ポンプのグルコース値が血糖値と乖離(ズレ)を起こしている(詳しくは較正の仕組みを考える:③ センサ使用2日目以降を参照)。

 

10時から予定が始まる前に、再び較正。

   f:id:taky5566:20210822000406j:plain

 ところが、較正係数は3.6で、僅か0.1上がっただけ。これでは乖離が解消されない。ISIG値が50なら血糖値は200を超えているはず。

ポンプの変動表示が矢印1本(↑)の状態で較正しましたが、ISIG値が45.80 → 48.07 と大きく変化している。恐らく、較正のタイミングが良くなかったことが原因のようです。この結果、計算の基点となるグルコース値とISIGの関係にギャップが生まれ、較正係数も小さな数値のままになったと考えられる。

 

1時間後に余裕ができたので、もう一度、較正。

この時点のISIG値54.93から、血糖値が250ちかいはず。実測値は248。較正直前のグルコース値が192、ISIG値が54.93 なので、ポンプのグルコース値が実際よりも約50低いことになる。

   f:id:taky5566:20210822001205j:plain

較正係数は、センサ使用4~5日目が4.5~4.7に対して、今回が4.5なので、正常に戻ったことが分かる。

 

使用中のセンサは1クールの6日目。このセンサは、ISIG値が少し不安定。下図の矢印の箇所のように、時々、ISIG値が乱れる。

   f:id:taky5566:20210822005000j:plain

ISIG値は、5分ごとに間質液の値を読み取った値ではなく、10秒ごとの約30個の間質液の値から5分ごとの値(ISIG値)に処理(平均値?)されたもので、この仕組みで精度の向上を図るようです。

今朝、このセンサを初期化して、2クールに入りました。不安定な状態になったら、いつでも交換するつもりで、注意しながら使っています。

 

実測のマイルール

実測は

  • 穿刺する前に石鹸で手を洗う
  • 穿刺は深めに行う(大きさは2ミリくらいの血液が出るように)
  • ティッシュで血液を拭ってから、再び血液を出す

を行っています。

穿刺する際、アルコール綿を使わず、必ず手を洗います。測定に使う血液が少ないと実測値が異常になることがあるので、それを避けるために、深めに穿刺しています。穿刺して出てくる血液には、目に見えない皮膚片やゴミが付着している可能性があるので、ティッシュで拭ってから、血液を出し直しています。

 

それでも、血糖測定器の値が間違っていることがあるので、気をつけていますが、日中の測定は、それほど注意していない。ざっくり、ポンプのグルコース値と比べる、ISIG値と対比する、でチェックしています(詳しくは血糖測定器(SMBG)の誤表示」を参照)。実測値が正しかったかどうかは、較正結果でも確認します。

 

寝る前の実測は、この血糖値で補食するか、あるいは追加ボーラスするかを決めるので、日中の実測よりも注意しています。その実例が以下です。

 

較正中の修正

実測102で較正。

較正入力後、ポンプをチェックするとグルコース値111、ISIG値28.19で、「あれっ、ちょっとおかしいかな?」と思い、もう一度実測。

   f:id:taky5566:20210822003733j:plain

2回目の実測は122。

これで較正し直したが、「えっ、高過ぎる」と感じ、また実測。

   f:id:taky5566:20210822003744j:plain

3回目の実測は110。

3回の測定値がバラバラで、ちょっと混乱。こうなると、もう一度実測するしかない。

   f:id:taky5566:20210822003843j:plain

4回目は111、3回目と4回目がほぼ同じ。これを確定値として較正を修正。

   f:id:taky5566:20210822003854j:plain

 

   f:id:taky5566:20210822142955j:plain

 4回も実測したのは珍しい。こんなこともあります。

 較正が完了する前であれば、修正できます。方法は、メニューから『センサの設定』→『センサ較正』で表示される『血糖値 122』を111に変更して、『較正』ボタンを押す。これで修正完了(修正した時点で較正時間のカウントがリセットされる)。