1型でいこう!

My life with type 1 diabetes.

CGMセンサ交換のタイミング

昨日は、CGMセンサの交換日でした。センサの交換は、食事の0.5~1時間前くらい前に行うようにしていますが、センサ期限が19:30頃で終わること、帰宅予定が19時前になることで、少し前倒し(前日、あるいは当日の朝)にして交換するか、帰宅後に行うか、事前に少し考えました。

  • 前倒しで交換すると、余裕を持って交換できるメリットがありますが、交換後の較正(初回と6時間後)を行う余裕があるかが課題になる
  • センサの期限に合わせて交換すると、食事の0.5~1時間くらい前に交換ができないこと、交換から2回目の較正(6時間後)が深夜になることが問題です

食事の0.5~1時間くらい前にセンサを交換する理由は、交換後の「センサ準備(初期化)」にかかる約2時間が経ち、最初の較正(初回較正)が食後1時間に来るので、較正許容範囲外のエラーを起こすことが無くなるからです。これは、ポンプ/SAPを使う上で、とても重要です。ポンプを使い始めた時、血糖値が変動していない時に較正するのが良いとの話しを聞き、食前に較正していました。そうすると、較正許容範囲外のエラーが頻発しました。これを避けるため、食事から1時間後くらいに初回較正が来るように、つまり、食事の0.5~1時間ほど前にセンサを交換することに変えました。これで、較正許容範囲外のエラーは無くなりました。

このエラーが起きる原因は、較正でインプットした血糖値とセンサ読み取り値(ISIG値)の関係が、ポンプが要求する範囲に収まらない(血糖値をISIG値で割り算した結果が2.5~15の範囲にならない時、較正許容範囲外になる)ことです。食前は、血糖値が低いことが多いので、較正許容範囲外になる可能性が高くなる。例えば、血糖値が75mg/dLで、この時のISIG値が35であれば、75÷35≒2.1となり、較正許容範囲外になる。

 

センサの期限に合わせて、帰宅後に交換することにしました。

 

帰宅したのが18:45ころで、すぐに、トランスミッタを外し、充電しました。その間に、新しいセンサを体に装着しました(こうすることで、充電終了後、すぐにセンサの初期化を始めることができる)。約30分後、トランスミッタの充電が終わり、19:20頃に、トランスミッタをセンサに接続して初期化をスタートさせました。下図は、センサの初期化がスタートした時のISIG値の記録です。

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センサの初期化は、センサの電極に塗られている酵素を、皮下の間質液に馴染ませることを行っているようです。そのため、ISIG値が高くなります。このISIG値が高い状態から安定した状態に落ち着かせるまでの時間が「センサ準備中」として約2時間かかるようです。この時間は、常に2時間かかるのではなく、1時間で準備が終わることが希にあります(なぜ、1時間で終わるかは不明です)。

 

昨日は、この「センサ準備中」が1時間で終わり、20:25頃に「要較正」のアラームが表示されました。

血糖値を測ると144mg/dLでしたが、ISIG値は46.61です。ISIG値が46前後の場合は、血糖値が180~200mg/dLになるはずなので、あれっと思い、念のためもう一度、指先パッチンで測定しました。2度目は、153mg/dLだったので、153mg/dLで較正しました。この初回較正時のISIG値が高い理由は、この記事の後半に書きます。

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この初回較正から6時間後は、午前2時過ぎになるので、その時間まで起きているのは辛い。そこで、約4時間後の0:12ころに2回目の較正をしました。

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この時のSMBGgは116mg/dLで、ポンプのグルコース値は77mg/dL、ISIG値が24.06です。SMBGとポンプグルコース値の乖離が大きいですが、センサ初期化直後は、これが普通です。

 

翌日(今日)の起床直後に3回目の較正をしました。その時のSMBGは105mg/dLで、ポンプのグルコース値は104mg/dL、ISIG値が27.13です。乖離はありません。ということは、就寝中のポンプのグルコース値は、血液中の血糖値とのズレがほとんどない状態だったと言えます。

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CGMセンサを初期化すると、一時的にISIG値が高い状態になります。この影響で、初回較正時のISIG値が通常の値よりも高くなります。20:26のISIG値は46.61でしたが、通常、私の場合、ISIG値が46くらいであれば、血糖値は180~200mg/dLになります。このことは、今朝10時半前後のISIG履歴(下図)で分かります。グルコース値が216mg/dLに対応するISIG値は46.87です。このことから、昨日の初回較正時のISIG値がいかに高いかが分かります。

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初回較正を、食事前などの血糖値が低い時に行うことにすると、センサの初期化により高くなっているISIG値との関係で、必然的に「血糖値÷ISIG値」が、2.5を下回る可能性が増えます。これが、較正許容範囲外のエラーが発生する原因の一つになります。

 

センサを交換するタイミングを工夫することで、較正許容範囲外のエラーを防げます。実際、この方法でセンサ交換をするようにしたから、較正許容範囲外のエラーは無くなりました。

 

センサ交換後の較正に失敗しないことは、6日間のグルコース表示を安定させるために重要と考えています。最初の較正に躓くと、このトラブルが尾を引くことになると感じています。

この観点で、私は行っていることをまとめると、以下のとおりです。

  • 初回較正は、低血糖時を避けるように、センサ交換のタイミングを工夫する
  • 初回較正でインプットする血糖値は、あまり重要ではないが、ここで躓かないようにする
  • 2回目以降から24時間の間に行う較正をきちんと行うことが、6日間のセンサ安定につながる(2回目以降は、血糖値の山と谷を考えながら較正する = 血糖値の山と谷で較正するように較正するタイミングを考える)
  • SMBGが正しくない場合があるため、血糖値に疑問を感じたら、較正を行う前に再測定する
  • 較正する回数をむやみに増やさない(較正回数を増やすことが、センサグルコース値の精度向上にはならない)。
  • 較正回数は、(夕方センサ交換する前提で)センサ交換の翌日は4~5回、それ以降は1日に3~4回(起床直後、寝る1時間前は必ずSMBG測定し較正する)。
  • 血糖値が下がっている時(山の下り坂の途中)で較正しない(個々で較正すると、乖離を起こす可能性が高い) 

 

今回の記事で、「センサ交換」と書きましたが、センサ再使用の場合も同じです。再使用する場合も、トランスミッタを外し、充電後、センサに接続するタイミングを、食事の0.5~1時間ほど前に行うようにしています。